05 もしも異世界転移(ゲーム風世界観)の作品を書くなら
人気があるのは、成り上がりもの、ダンジョン攻略もの、政治もの……あぁ、最近は料理を題材にした作品も多いですね。
あと、チートを用いるのも人気らしいですね。
読んでいて、「面白いなぁ」とか「目のつけどころがシャープだなぁ」なんて思う作品も多いのですが、わたしがもし書くとしたら、やはり日常系になりそうな気がしないでもありません。
わたしが実際にそういうゲームをしたことは一度しかないのですが、初期キャラは魔法使い、サブキャラは鍛冶屋でした。
既にプレイしていた知り合いのギルドに入ることが前提だったので、戦闘、もしくは治癒ができるように、と選んだのが魔法使いです。
やはり戦士が花形なのでしょう。でもわたしはゲームのシステム自体に慣れていない上に、ログを読みつつモンスターやギルドメンバーのステイタスを確認しつつ自ら効率的に攻撃を仕掛けるなんていう器用なことはできない性格なのです。基本的に、脳の構造がシングルタスクですから。
その点、魔法使いなら、自分の身を守りつつメンバーの回復をするだけでも充分役に立ちます。
誘ってもらったギルドの人たちはみんな気さくで、あだ名までつけてもらいました。キャラ名をもじっていじられる系のあだ名でしたけど。
え? その時のあだ名? いやここでは書きませんよ。普通に呼ばれるとあまり嬉しくない系の言葉でしたし……ギルドの人たちはそういう意図がなく、言葉遊びというだけでつけたので不快ではありませんでしたけど。
実のところ、ある意味では的確なあだ名でもあるんですが、そんなこと彼らは知る由もないはずで。
ええっと……話がずれました。
魔法使いだから魔法のレベルを上げるためにあれこれしてみたり、鍛冶屋は鉱石を掘ったり何か作ったりするのですが、それ以外に何をしていたかというと、植物を育てたりしていました。
植物の種が何種類かあり、蒔いて育てたら同じ植物ができるんです。でもそれだけじゃなく、例えばAというものとBというものを掛け合わせるとCという植物の種が取れたりするのです。
更に、Aの植物だけでも色が何種類かありまして、その色もそれぞれ掛け合わせると――いや、ガーデナーになりたいわけじゃないし、そのゲームの中にはそんな職業はなかったんですけどね。
ちなみに、植物を育てるのは一週間以上掛かるんですよね。
なのでまぁ、はたから見たら何が楽しいのかって感じの作業ですが、わたしはとても楽しかったんです。
その間、他のギルドメンバーは何をしていたかというと、普通に狩りに行ったり戦いに行ったりしていました。
で、小説に例えるなら、ギルドメンバーの活動を書けばそれっぽい作品になるわけじゃないですか。
ダンジョン攻略、戦闘ギルドとの交戦、イベント参加、等々。
対してわたしがやってたようなことを書いたとしても……うん、まぁ読まれませんよねぇ。
うーん……色々思い返してみましたが、やはりわたしがゲーム風世界の作品を書くのは無理そうです。