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改造の可能性

「今回の救援、感謝する」

「・・・私達も、被害にあったから当然の事」

『自分としては、己の性能を試せた良い機会だった』

「ハハッ。そう言って貰うと助かるよ」


 現在、邸宅の庭。2つの椅子と1つの机、そして大型のパラソル。それに座るインテレッセ嬢と、フリードリヒ街長。そしてその真横にデデンと存在するのが自分、四号戦車G型(初期)である。何故初期かって?主砲と装甲がF2と同じだからだ。


「それに、こちらには要求がちゃんとあるから」

「・・・本題といこうか」

「こちらの要求は、我々エルフとの貿易、それの中間地点の資金援助」

「貿易?」


 本題に入ったか。ここからは、自分が入り込む隙はない。大人しくしていよう。

 しかし、貿易か。エルフと人間が、か。いや、別に可笑しい話ではないのか。よく、色んな小説やらでは関係が悪いから勘違いしてしまった。


「今まで人間と活発な交流をしなかったのに、何故このタイミングで?」

「私達の種族が、森に引き篭もる体質が多いってのもあるけど・・・一番の理由は、その森にある」

「大森林の更に奥か。あそこには強力なモンスターや、そちらの幻惑魔法があるからな。我々も手を出せない」

「そう。私達の住んでいる所なら、補助もあるから戦える。でも、それ以外の場所となると、私達でも苦戦する」

「それを、解決する方法ができた、と?」

「そういう事」


 纏めると、エルフが引き篭もっていたのは森の敵が強くて、エルフ達でも危険だから。それを解決する方法が、最近出来たという事か。なんだろうか。簡単にゴブリンに襲撃されたんだし、物理的な効果があるとは思えないな。認識操作とかだろうか。


「そちらが貿易で提供するのは?そして提供して欲しいものは?」

「エルフからは、大森林の木材と、食材やポーション等の素材を提供する。提供して欲しいのは、食品や衣服、鉄製品」

「ほう、林業に乏しい我々としては、中々に魅力的な内容だ。それで、中間地点の資金援助、とは?」

「今、大森林の迷宮を超えた所に、村を作ってる。そこを将来、中間地点にしたい。それの資金援助と、建設協力」

「・・・分かった。それについても、協力しよう。用件はこれで全部かね?」

「そう」


 エルフの木材と、森の食品や素材、か。・・・とっても品質の良いものだろうな。”エルフの”のという1フレーズだけでそう感じてしまう。

 それに対して人間側からは、食品と衣服、そして鉄製品か。食品や衣服は分かるが、鉄製品、ねぇ。良くある設定では、エルフは鉄に触れられないとかあるが、自分に普通に触れていた所を見ると、問題は無い様子。単純に製鉄技術が無い・・・いや、二号時代に大穴空けられたあれは、確かに鉄製だった。となると・・・わからん。後で考えよう。


「そうか。・・・因みにだが、君らは、これから宿泊する場所は決めてあるのかね?」

「決めてない。・・・というか、彼が泊まれる場所って、あるの?」

「・・・無い、だろうなぁ。あれだけの大きなものを置ける場所も、入り口もないだろう」


 まぁ自分的には問題無い。野宿でもOKだ。戦車だ、幾ら汚れようが雨に打たれようが問題ないし壊れない。問題は彼女にある。彼女は自分のような兵器、いや”物”ではない。風邪だって起こりえる。


「うむ、ここに泊まりたまえ」

「いいの?」

「なーに、一人増えようが一台?増えようが問題ない位の広さだ。遠慮しなくていいぞ」

「そうじゃなくて、食事とか、お風呂とか。幾ら?」

「それも無料でいいぞ。エルフの代表だ、丁重にもてなすのが、マナーというものだろう」

「・・・わかった。お世話になります」

「うむ、お世話しよう」


 ・・・どうやら、インテレッセ嬢は大丈夫のようだな。これで全ての問題はなくなった。


『纏まったようだし、自分はここらで』

「何を言っている。お前もここで泊まるんだぞ?」

『いや、自分は適当なスペースさえあれば何処でも良いのだが』

「・・・一つ聞くが、その体でどうやってパーティーへ出席するのだ?」


 あ、忘れていた。


『そういえば、それがあった』

「忘れていたのか・・・。私もパーティーに出席する。その時に同行しよう。だから、ここに泊まりたまえ」


 そうだな。そうするのが良いな。どうせ、自分は場所さえあれば良いのだから、そこまでお世話にならないだろう。


『わかりました、お世話になります』

「改まらなくていい。その方が話し易いのでな」

『・・・分かった。そうさせていただく』


 こうして、自分は邸宅に泊まる事になった。







 庭に一人、いや一台。周りには誰もいない。いや、遠くに衛兵らしき人物が何名か立っているな。

 さて、する事が無くなった。何かしないと暇で死んでしまう。何をしようか。

 そういえば、クエスト報酬をまだ確認していなかったな。それで暇を潰すか。えーと、インベントリにあるんだろうな。メニューを立ち上げて・・・


 ・105000リン

 ・スキル枠×1

 ・称号”始まりの防衛者”

 ・ランダムアイテムボックス×1

 ・折れ錆びた剣 ×999

 ・折れ錆びた剣 ×874

 ・折れ錆びた斧 ×999

 ・折れ錆びた斧 ×999

 ・折れ錆びた斧 ×174

 ・折れた杖 ×451

 ・ゴブリンの肉 ×999

 ・ゴブリンの肉 ×999

 ・ゴブリンの肉 ×999

 ・ゴブリンの肉 ×999

 ・ゴブリンの肉 ×500

 ・ビックベアーの右手 ×1

 ・ビックベアーの肉 ×3


   ~~~~~~



 ちょ、なんだこれ!?インベントリが大量のアイテムで溢れ返ってる!?いつの間にこんな事に・・・。と、今は無視しておこう。売れるときに纏めて売ってしまうだろうし。


 上の4点。さて、まず気になるのは”105000リン”だ。・・・恐らくこれは、この世界での通貨なのだろうな。今まで売買に関わっていなかったからな、全く知らなかったぞ。とりあえず、使う予定も無いし、金欠になる事はないだろう。


 次に、スキル枠か。とりあえず、即使用。


 ―スキル枠×1を使用しました―


 これでよし。次だ。


 次は、”始まりの防衛者”か。そういえば、新型受領の効果も見てなかったな。ついでに見ようか。


【新型受領】

 その名の通り、新型を受領した。

 新型を受領する際の整備状態 最良


【始まりの防衛者】

 始まりの街の防衛に貢献した。

 友好度上昇 対象:始まりの街住民


 ほー!新型受領の効果が中々に嬉しいな。いやー、他のゲームの話だが、受け取った時の整備状態が悪いと動きすらしない、っていうゲームがあったからなぁ。受け取って直ぐ戦える、ってのは地味に嬉しいな。

 始まりの防衛者は・・・まぁ嬉しい、程度だな。


 次はランダムアイテムボックスだな。よし、使おうか。自分では使えないものがでそうだけれども。


 ―【MG34・キューポラ装備用】を入手しました。改修及び改造にて装備可能―


 ・・・!?え、本当に?え、MG34?あのMG34!?あれがランダムで当たったの!?いおっしゃぁああああ!

 早速使うぞ!丁度増設したスキル枠に”改修及び改造”を装備!さぁやろうか!



 改修及び改造

 ・装備 所有している装備を使用します

 ・改修 エンジンの改装などを行います

 ・改造 改造を行います


 えーと、装備は既にあるから、”装備”、だな。



 使用する装備を選択してください。

 ・MG34・キューポラ装備用


 勿論MG34だ。早速装備!


 キューポラ辺りに白い粒子が集まり、それが細長い輪郭を形成していく。次第にMG34の形になっていった。白い粒子が、散るようにして消えると、そこには紛れも無くMG34の姿がそこにあった。


 よーし!これで対空戦闘もある程度できるぞ!

 ついでだ、改修や改造も見てみるか。


 改修対象を選択してください。

 ・エンジン

 ・変速機

 ・砲

 ・砲塔旋回系


 ・・・こんだけか。まぁ、分からなくもない。史実で四号が変えたのっていったら、これ位か。機銃は最後までMG34だったしな。装甲は改修というより改造だろうし。・・・今はしなくても問題ないな。十分火力あるし。それより、自分がしたいのはシュルツェンだシュルツェン。早くシュルツェンをだな。


 改造対象を選択してください。

 ・砲塔

 ・車体

 ・砲

 ・エンジン

 ・変速機

 ・機銃

 ・サスペンション


 お、こっちは多いなおい。まぁ、改造だから幅が増えてるんだろう。ただ、どれも手を出し難いなぁ。下手に弄ってバランス崩す訳にもいかない。やはり、改造は史実準拠が安定なだ。

 とりあえず、するのは砲塔と車体。初めに砲塔からだ。


 砲塔を選択しました。

 ・装甲圧変更※正面装甲の増加は危険です

 ・形状変更

 ・追加装甲


 装甲圧変更に形状変更・・・惹かれる!とっても惹かれる!だけど今は無理だな。理由は先と同じで弄り過ぎは死と直結する。装甲圧なんて、やったら車体天板が凹みそうだ。装甲圧を変えるなら、車体構造にも手を出さないと駄目だな。梁の形状やエンジンの位置と砲塔の位置関係も問題になってくる。正直な所・・・面倒極まりない。Tigerの構造を丸パクりできれば楽なんだけどな。四号とTigerは構造が似てるし。ただ、それで重量が増えれば、元々足回りに余裕が無い四号戦車が支えきれるかが問題だ。最悪サスペンションを変える必要が出てくる。

 ・・・色々と問題を抱えている四号戦車に対し、問題が搭載している砲だけだった三号戦車。対照的だな、本当に。まぁ、その砲の問題が致命的過ぎて、三号は四号に負けたんだけども。三号をそのまま拡大して四号サイズにすれば・・・あるいは。


 と、話が逸れた。今はシュルツェンだ。シュルツェンは史実でも搭載していたし、問題ない筈。恐らく、一番下の追加装甲だろうな。


 追加装甲を選択しました

 ・シュルツェン 10000リン

 ・追加装甲 8000リン


 追加装甲かー。・・・確かVorpanzer、なる存在がいたな。砲塔正面に大型追加装甲を装備していた。恐らく、あれか。・・・長砲身、シュルツェン、そして追加装甲。なんだこれ。最高にかっこいいじゃないか。うーむ、やってみたいな。確か20mmの追加装甲だったか。・・・十分重いな。シュルツェンよりかは軽いが、前面に集中しすぎている。今は断念する他・・・ん?車体を強化すれば問題ないのか。ならば、車体の項目で、ターレットリングを支える梁を強化してしまえば、いいんじゃないか?・・・これは、もしかすると、上手くいくかもしれないぞ・・・。




 パンツァー 四号戦車G型 lv 20

 状態 正常


 攻撃力 7.5cm kwk 40 L43 戦車砲

     7.92mm MG34機関銃×3(同軸機銃・車載機銃・キューポラ機銃


 砲塔装甲 正面50mm

      側面30mm

      背面30mm

      上面10mm

 車体装甲 正面50mm

      側面30mm

      背面20mm

      上面12mm


 速度 40km/h 300ps

 重量 23.00t


称号

・陸戦の王者

・エルフの楯

・ワールドクエスト発見者

・貢献した者

・新型受領

・始まりの防衛者


スキル

・目星 6lv

・拡大眼 7lv

・熱源探知 7lv

・音源探知 5lv

・火魔法 2lv

・風魔法 3lv

・放送 2lv

・迷彩 3lv

・隠密 5lv

・不整地走破 6lv

・改修及び改造 lv1


控え

・マッピング 8lv


18日目昼

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