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成長

自分の活動報告を見ていない人にお知らせいたします。


暫く投稿ができません。具体的な期間は正月が終わるまで、でしょうか。

理由は単純明快、休みたいからです。PCが不調とか、ネタが思いつかないとかではありません。完全にただ休みたいという私情ですが。まぁ、休養期間です。申し訳ありません。

「・・・痛い」


 いや、ほんっとうにすまない!戦闘に夢中になりすぎてしまった。戦車たるもの、己を動かす乗員の事を忘れてどうする・・・。


 ゴブリンから全速逃走して今現在。何処とも知れない森の一角にて休憩している。入り組んだ森の中を全速で走るのは中々難しいかった。何度も木にぶつかっては止まってを繰り返してしまった。結果、中に居た彼女には相当な負担がかかった事だろう。真にも申し訳ない。


「・・・大丈夫、痛いだけ。怪我はしてない」


 よ、良かった・・・。戦車内は本当に危ない。ヘルメット等の身を守る為の道具なかったら普通に死ねるのだ。例えば、車内の何かに頭をぶつけて死、とかである。戦車の外部は鉄製。ならばその中も当然鉄製で、そこに勢いよくぶつける訳だから、有り得なくは無いのだから。

 見た所、本当に怪我は無いようだ。打撲があるようにも見えないし。本当に良かった。

 そういえば、しっかりした服装になってるな。あのボロボロの布切れじゃあ寒かったり怪我したりで、色々と不便だろうからね。深い緑が主体の服装で、長袖長ズボンに外套を着込んでいる。頭には木と皮を組み合わせた帽子らしき物を被っており、ファッション性皆無の完全実用性主義って所だろうか。いや、木と皮の帽子は軽くて実用性に優れるだろうが、見た目もいいな。なんというか、飛行帽みたいだ。良く似合っているし、自分は好きだな。


 さて、知的少女の無事も確認した事だし、次は帰る手段を考えるとしようか。といっても、自分にはそんな手段は無いから、彼女頼りなのだが。

 いや待て、本当に彼女頼りで大丈夫だろうか。幾らエルフとはいえ、目隠しされて森の何処とも知れぬ場所へ放置されたら帰れるとは思えない。だがしかし、村まで案内した例があるからなぁ・・・。あ、あれは目隠し状態じゃなかったな。ゴブリン達に目隠しされていたようにも見えない。来た道を覚えていれば帰れるか。・・・あれ、これ本当に帰れるのか?真面目に心配になってきたんだが。


「・・・ここ何処?」


 あ、こりゃ駄目みたいですね。


「・・・ねぇ、ここ何処?」


 自分も判りません、はい。








 辺りはもう、暗くなっている。唯一の明かりは、真上から自分達を冷たく、だが何処か優しく照らす月と星達だ。そう、月と星だけ。焚き火は炊いていない。焚き火より圧倒的に暖かくて安全な場所があるからね。


「・・・眠り難い」


 それは仕方ない。戦車は眠る為には作られていないのでな。エンジンを低速で回転させ続け、温度を維持し続ける。隠密のスキルのお陰で、これ位の騒音なら消せるから便利だ。

 さて、本当にどうしようか。現在位置は判らず、目的地の方角もわからない。ここ等一帯の土地感なぞある訳も無い。ぐぬぬ、どうしようもないな・・・。今の所は無いが、いずれ敵と会敵するだろうし、早めに対策を立てねば。


 取り合えず、朝になるまで待つとしよう。太陽から方角を求めれば何とか・・・ん?この世界の太陽って東から昇るのか?もしかしたら西から登って北の空を通り東に沈む可能性もあるぞ。その場合は彼女が頼りだな。太陽の位置から村の方角を求めれば何とかなるか・・・?最悪は一度森を突き抜けて、そこから村へ向かうとしよう。ついでに援軍を呼べたら一石二鳥だ。その間に村が攻撃を受けていなければいいのだが・・・。


 さて、予定を整理しようか。まず日の出まで待ち、太陽の方角から方位を特定、村か始まりの街まで帰還すると。道中で会敵した場合は、倒せるなら倒し、倒せないなら逃げるを基本に。レベルアップによる進化?成長?で攻撃力の回復を図りたいから、できるだけ積極的に攻撃したい所ではあるが。だが、知的少女の事を考えると余り激しい機動は慎んだほうが良いだろう。嫌われたくないしな。

 ・・・そろそろ寝るか。戦車がどうやって寝るんだって話だが、まぁ、何となく寝れるんだ。ずっと頭を働かせたままにするのは不味いからな、ゲーム内での睡眠機能なんだろう。

 では、お休みなさい。






 新しい朝が来た。希望の朝かどうかはこれから決まる。足元に木々の陰が横方向に伸びている。太陽は既に出ているようだ。後はそれが明確に確認するのみ。その為、今は丁度いい感じの広場を探している。


「・・・ねぇ・・・むい」


 彼女はまだ眠いようだ。まぁ、早朝だしな。眠いのが普通だ。・・・おっ、いい感じの開けた場所を見つけた。あそこにしよう。

 これから方角が判るだろうから、次は村へ向かうのみか。だが、ここで問題となるのが食料や水、だろうか。今までは男勢3人が食料と水を運んでいた。一応、自分にも食料と水を積んではいる。ただ足りるかどうかが判らない。途中で全部尽きて、自給自足しないといけない可能性がある。それも考えて動かないとな。


「ん・・・っはぁ・・・お早う御座います」


 お早う御座います。さて、知的少女よ、村の方角を教えてくださいな。


「・・・眩しい」


 うん。それは判る。とっても判る。それよりも方角を教えてください。


「・・・朝御飯」


 いやうん。確かに朝御飯は大事だな。だが、方角も同じ位大事なんだが。


「・・・頂きます」


 美味しそうにドライフルーツ食べてる所申し訳ないが、できたら早く方角を・・・。


「・・・ご馳走様。・・・今日はどうするの?」


 ・・・あっ、これ伝わらないパターンだ。





 うーむ。伝わらない可能性をすっかり忘れていた。そうだよ、自分、コミュニケーション能力無いんだった。これぞ本当のコミュ障だな。今まで言わずとも判ってくれたから、今回も判ってくれると思ったが・・・過信しすぎたな。

 ぐぬぬ、出発前にエルフ達が見ていた地図。思い出せるだけ思い出してみるか・・・ん?地図?・・・MAP?あっ


 そうだった!ミニマップがあるじゃないか!今も絶賛視界の右下に映ってるじゃないか!あーやってしまったな。エルフの村へ行く間のミニマップは、地形効果かは判らないが表示がバグっていた。その為使えないと判断して無視していたのだが・・・それが今回仇となったか。いやまぁ、気付けたからいいとしよう。


 ええっと?ミニマップの上方向にN、下方向にSとある。つまり方向も判る訳だ。で、肝心のマップだが、灰色の紙を虫食いの様に緑の線が走っている。マッピングの結果だろう。この緑の虫食いを追いかけるようにマップをスライドさせていく。暫く直線状の後、一点を中心に交差するように。恐らくこれはゴブリンとの戦闘の場所だろう。そこから今度は曲線状の緑になっている。これはゴブリンと遭遇するまでの進軍経路だろう。その緑の先には、エルフの村があった。

 これに合わせて進めば・・・帰れるだろうか。マップからバグったかのような表示があったが、今は無いのが気になるが。


 気にしても仕方が無い。行って辿り着かなかったらそれまでだ。思い立ったが吉、だったか。直ぐ出発するとしよう。エンジンの回転を早め、変速機に噛ませる。一晩中エンジンは暖房の為に動いている。暖気運転は要らない。前進する。


「・・・きゃっ」


 おっとすまない。突然動いたから驚いたか。でもまぁ、伝える方法なんてないからなぁ。さて、村へ帰るとしよう。マップを確認しながらだから、ショートカットも余裕だ。来た道を戻るより早くなるだろう。






 ・・・うーむ。ここは森だしな、蜂ぐらい出てもおかしくないか。


「・・・ひぃ」


 今、絶賛蜂の群れに追われている。勿論彼女は車内へ押し込んでいる。ただ速度は遅い。完全に周りを囲まれてしまって、前方が見えん。どうやらこの蜂は蜜蜂の一種のようで、囲って体温で熱殺しようとしているようだ。



・樹海蜜蜂

 樹海に生息する蜜蜂。通常の蜜蜂に比べ固く速く、熱にとても強い。また外敵に対し群れで取り付き熱殺と毒針による毒殺を行ってくる。その毒は発熱を起こす即効性の毒で、場合によっては人ですら蒸し殺す。



 おう怖い怖い。説明にある通り、熱殺したいのだろうな。ついでに針も突き立てている。だがな、諸君らの温度ではどうしようもないのだ。また針も意味が無い。大きさは通常の蜂と変らんからな。その小さな針では装甲を突き破るにはひ弱過ぎる。

 風魔法の保温魔法を使用し、エンジンから吐き出される高温の気体を蜂達へぶつける。さて、幾ら通常の蜂より温度に対する耐性が強いとはいえ、100℃を超える熱気に耐えれるだろうか。いや耐えられない。

 効果は直ぐに現れた。周りの蜂達がバタバタと落ち、自分の周りが大量の蜂の死体によって埋められていく。正面に落ちた蜂を履帯で踏み潰す。くちゃっ、やら、パキポキ、という音が響き渡るが無視する。視界が晴れた事だし、速度も戻すとしよう。

 ・・・そろそろレベルアップしそうだな。道中何回か会敵しては、戦うか逃亡してきた。デカイ熊にデカイ猪、デカイ猿などの、デカイシリーズからは逃げた。体当たりしても倒せそうにないしな。砲も死んでいる現状、倒せないと判断したんだ。逆にそれより小さい虫やら小動物ならば、向かって来るなら轢き殺した。結果、倒したmobの数は少ない。どうやら道中で倒したmobの経験値では、レベルアップには足りなかったようだ。

 村に着く頃には、レベルアップできている事だろう。レベルアップできたら、この醜い姿ともお別れだ。破損箇所も治り、新しい体となる・・・筈。楽しみだな。


 ・・・そういえば、この蜂達は全体で1体のmob扱いなんだな。目星の表記も一つだし、その表記もまだ消えてない。全滅させないといけないようだ。幸い、自分にはこの蜂を倒せるだけの力がある。相性が良いんだろう、恐らく。普通だったら、熱という継続ダメージに耐えながら、四方八方から襲い掛かってくる針攻撃に耐え続けないといけない。纏わり付かれたら最後、防御もできずに攻撃されっぱなしになるだろう。蜂をはがすには、地面に転がったり水を浴びたりなどの対策はあるだろうが、やはり凶悪なmobな事は容易に想像できる。


 さて、最後の一匹を蒸し殺す。これで討伐完了。



 レベルが15になりました。成長を実施します。

                      』



 お?



 パンツァー 二号戦車F型 lv 15☆(成長可能です

 状態 旋回装置 大破

    昇降装置 大破

    2cm kwk 30機関砲 大破


 攻撃力 2cm kwk 30機関砲

     7.92mm MG34機関銃


 砲塔装甲 正面30mm

      側面15mm

      背面15mm

      上面10mm

 車体装甲 正面30mm・下部35mm

      側面15mm

      背面15mm

      上面15mm


 速度 40km/h 140ps

 重量 9.50t


称号

・陸戦の王者

・エルフの楯

・ワールドクエスト発見者

・貢献した者


スキル

・目星 6lv up!

・拡大眼 6lv

・熱源探知 6lv up!

・音源探知 4lv

・マッピング 8lv up!

・風魔法 2lv

・火魔法 1lv

・迷彩 3lv

・隠密 4lv up!

・不整地走破 2lv

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