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戦国恋歌  作者: Maaa
49/61



―――…それにしても…何故急に…








━━━━━━━……♪








―――………え?



立ち止まり急に手を離した椿に、染乃は振り返った。


「どうなさいました?」



「…今…………音が…」


聞こえた。


「音?なんでしょう…?あちらの方からでしょうか?」


「…………」


確かに聞こえた。


聞き覚えのある音…



「姫様、少しここでお待ちください。見てまいりますわ」



椿の感じた方向とは逆の方に染乃は行った。



椿は頭をめぐらす。







━━━━━━━………♪





―――――また!



今度は絶対に。


そう思った時だった。











──────グイッ!!!





「!!!」








「ん゛ん゛ッ!!?」


腕を引かれ、口をふさがれる。


茂み…おそらく庭園の中でも死角になっている辺りまで、腕を引かれて連れて来られた。



――嫌!!!





「誰か…ッ…」


「静かに」





低く耳元で囁かれたひと言。



胸が高鳴る美しい低音。


――――…この……声




「……………景政様…?」


耳元でクスリと笑う声が聞こえる。


「………本当に…?」


どうして…?



困惑した椿を気にせず、長い腕が後ろから回されて抱きしめられる。





「確かめるか?」






「え?……ん…ッ」





唇に触れる柔らかな感触。

隙間から入れられた舌が、椿の舌を絡めとる。


「…ふ…ハァ…ッ……ん‥」


逃げようにも顎を持って固定されているので、顔を離すこともできない。


「ん……ぁ…ッ…ハァ…」


糸を引いて


名残り惜しむように唇が離される。



「…わかったか?」



笑みを含んだ声に椿は頬を染めた。


「……ッ…!………はい…」





「もう一度確かめてもよいぞ?」


「…ッ…もう結構ですわ!」




小声で叫ぶ椿に、景政はクスクスと笑った。



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