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戦国恋歌  作者: Maaa
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―――景政様は何故…


何故こんなことを言い出したのだろう。



琴菊の景政への気持ちに気付き、椿は憂鬱になっていた。



――――…宴会の席でこんな顔をしてはいけ ないわ…



気付くのではなかった。こんなとき、敏感過ぎる自分が嫌になる。





「……………」


「お次を………椿様どうぞ?」


「……………は、い‥」






どうしよう…。





焦りで嫌な汗がつたった。



どうすれば………



横笛…




恋曲




「月影想歌」





………古曲


……月…?









―――――――…あ…。



そうか。それで…!



椿は景政のもうひとつの意図を察し、顔を上げた。




「では、わたくしは歌を」


「わたくしと同じく和歌を詠まれますの?」


「いいえ」


探るように尋ねてきた琴菊に、椿は首を振った。





「和歌ではありません。“歌”でございます」




ざわっ…


「「「歌?」」」



室内には静かにざわめきが広がる。



椿は精一杯微笑んで言った。





「曲は“弦歌譜”より、歌曲『佳月夢想』」








景政が少し微笑んでくれた気がした。







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