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戦国恋歌  作者: Maaa
31/61



景政の手を頬に感じた。


伝う涙を唇で拭われる。


慰めるように椿の頬に、唇に口づけを落とした。




「私にはお前の気持ちを知ることができない」




「………」




「軽々しい言葉で慰める気もない」


だが、と彼は続けた。



「私も…お前の瞳に私を映してほしい」


「景政様…」


「もし病が治れば……お前の目に、この世はどんな風に映るのだろうな」



椿の艶やかな髪を何度も撫でながら、景政は低く呟いた。








明け方


景政の去った室に、椿は一人座っていた。



想いが通じた喜びと


もう会えないかもしれないむなしさ…。





一夜だった




けれど





「わたくしは……素敵な恋をしたのよ」





味わったことのない感情ばかりだった。


あんなに嬉しかったのは初めてだったかもしれない。



そろそろ染乃が起きる。


彼女には気づかれてしまっただろうか…?


気持ちを改めなければ。





―――…涙を見せるのは







あの方にだけ。






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