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戦国恋歌  作者: Maaa
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空気の澄んだ深夜





今夜は満月。




虫の音が耳に心地よく、月明りの下で椿は起きていた。


頭が痛くて眠れないのだ。


体もだるいが、薬師には病ではないと言われ た。


近頃、どうすればいいのかわからないことだらけだった。





――――………?


――……今……何か音がしたような…




 




――――――……


―――……









音はゆっくりと近付いてくる。




「……!?」


椿は自分の耳を疑った。





―――…嘘よ……聞き間違いだわ…


だって…


その音は聞き覚えのあるもの





椿がこの一月以上、ずっと聞きたかったもの だったから。














――――…景政様…!



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