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戦国恋歌  作者: Maaa
23/61



一日……また一日と月日は過ぎて行く。








「染乃………もう一人の方はいつ来られるのかしら…」



椿が羽間へ来て、もう一月以上過ぎていた。


「そうですわね…いささか遅すぎる気がいたしますわ…」


何も知らない博巳の父のことを考えると、他国の姫などこのまま現れないほうがいいのかもしれない。


でも


今の椿には………


―――……もしこのまま…来られなかったら…


必然的に妻としてめとられるのは、自分。


椿は小さく息を吐いた。


――…景政様はこの城のどこにいらっしゃるのかしら…



目が見えなくてよかったのは、城の中を歩いていても顔を合わすことがないこと。


この一月で、もしかしたら彼と会ったかもしれない。


早く忘れたいのに


なぜか気持ちは日を追うごとにつのる。


会いたい


話したい


もう一度触れたい


触れられたい…


今思えば心地よかった、あの未知の高揚感を…



そこまで考えて、椿はハッとして顔をあげた。




―――……殿方に触れたいなどと…私はなんてはしたないことを…!



椿は赤みのさした頬を押さえた。


胸の鼓動はおさまらない。

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