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戦国恋歌  作者: Maaa
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―――…ドクンッ


――――――…ドクンッ




心臓が大きく波打つ。




「…か……景政さ‥ッ!!」



椿は一瞬ビクッと震え、ギュッと目をつぶった。


柔らかな感触


指の先からゆっくりと下に降りてゆく、景政の唇。


震える椿の指先に、景政の愛撫が降る。




「………ッ……!」


彼の唇が手のひらまで着いたときだった。




ビクッ!!





暖かいモノが、椿の手のひらを舐めた。



「な…ッ、なにを…!」



椿は真っ赤になりながら、やっと手を取り返した。


「失礼。あまりに美味しそうだった故、舐め てしまった」


悪気のかけらも感じられない言葉。



「わたくしは食べ物ではありません」


憮然と言う椿に、景政はクスクスと笑う。



「そうだな。ではもう舐めないから、もう一度手を握ってもよいか?」


しかし景政は椿が答えないうちにスッと手を 取った。




「椿」


景政の低い艶のある声






――――…ドクンッ


再び心臓が鼓動した。

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