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戦国恋歌  作者: Maaa
11/61

「今日は何をお描きに?」


「そうね……“私”を描こうかしら」


椿は口元に悪戯っぽい笑みを浮かべた。



――………重なり合う花弁……深緑の葉…


椿は『目が見えていた頃』の記憶を辿る。


「どう?ズレてない?」


「はい。お上手でございますよ」


染乃の言葉に椿は口元をほころばせた。


「色水を」


「はい」


椿は先程描いた絵の位置を思い出しながら、丁寧に色をつける。



それからしばらく何枚か描き続けた。


桜、山茶花、牡丹、藤……。


カタン、と筆を置いた椿に染乃は声をかけた。


「もうよろしいんですか?」


「ええ。やっぱり定期的に思い出さなければ、忘れてしまうわね」





――……もっとたくさん、花を見ておけばよ かった。




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