野望の夕暮れ 災悪の登場
誤字脱字あったら報告よろしく!!
感想書いてくれた方ほんと感謝してます。
書いてくれるだけでガチでテンションとモチベーション上がるんで。
これからも書いてくれるとうれしいです。
じゃぁ5話始まり始まり~~~
この世界には各領土に1匹SSランクの魔物を代々封印し続けている。
その封印を解けるのは、各領土の直系の一族の血だけが封印を解くことができる。他の者が封印を解こうとするとある者は、焼かれある者は空から雷がおちてきて灰になり、ある者は土の中にひずりこまれて行った。
その魔物はとてつもなく危険でもしこの世に出てくるようなことあれば甚大な被害が出ると言われている。
決勝戦不甲斐なく負けてしまった僕はまだまだ修行が足りないことを痛感したのでよりいっそう修行に励むことにした。
今日は不知火領の中の森林地帯フレイルの森通称「迷よいの森」で修行することにしていた。
ここは名前の通り一旦入るとなかなか出らないし、野生の動物もいるので走り込みも兼ねて狩りをしながら林道を走って行くことにした。この森の最奥地は立ち入り禁止となっている場所がある。
なぜなのかは知らないが奥へ奥へ行く度あに空気が変わる重くなると言うか、息苦しくなると言えばいいのかなんか神聖な場所のような気がする。
「まぁ僕には関係ないけどね」
そう独り言を言ってぼくは走りこみを始めた。
1時間走っては休憩してちょっとちょっと休んだらまた走るという修行をしていたらいつの間にか1時になっていた。
20分ほど獲物を探していたらかなり大物の野猪がいた。
「へぇ~大きいなよし今日のご飯はあいつにしよう」
そう思いちょっと疲れた足を踏み出し徹底的に鍛え上げた足の速さで奇襲した。
~20分後~
手こずったけど無事倒したのでマッチと枯れ葉を用意して火をつけ、そのまま猪を丸焼きで食べた。
そのあとちょっと休んで1時間ぐらい走りこみをして3時くらいになったので、帰ろうとしたら思わぬ人物に遭遇した。
「ん?あれは慎吾だ。」
丸刈りの頭をしたちょっと背の高いシリエットが見えたので一瞬で分かった。
「あいつ何してるんだろう、確かあっちは、立ち入り禁止じゃぁ」
「少しつけてみようかな」
実際少し迷ったけど好奇心が勝ったため慎吾をつけることにした。
だけどぼくはそんなに気配を殺すのがうまくない。
まぁ慎吾だったら大丈夫だろう。
しかも明らかに様子は挙動不審だった。
僕はつける価値があると思った。
奥に進むと緑の光がゆらゆら光っていた。
「あれは」
「トレース」
トレースとは相手を追尾する時や目印を付けたい時に使う魔法だ。
でもおかしな、僕の記憶ではトレースは風の魔法だった気がするんだけど、
慎吾や他の子供たちがアビリティーを覚醒さしているわけがないし
「う~んどうしてだろう?」
他の大人の仕業か?
まぁつけていったらわかるだろう。
そんなことを考えてら15分くらい経っただろうか、慎吾は森を的確にぐんぐん進んでいく。
当然奥に行くと、どんどん息苦しくなってくる。
そして、遂に慎吾は最奥地まで来て立ち止った。
そこは森の一角にあるにもかかわらず、金網で厳重に守られている場所。
「もしかしてあいつ最奥地に入るつもりじゃぁ」
「でも何の用があるんだろう。」
「まず僕はあの奥に何があるか知らないし。」
う~んと唸っていたら奥から誰か出てきた。
「ガシャ」
「これはバロン様」
慎吾がバロン様といったのはかなり身長は低いが体がぷっくりとふくれていて、耳はとんがっており目にはモノクル、靴はピエロが履いているような先のとんがった靴を履いている。
服装は、上下黄色のジャージ手には黄色の手袋その手の中にはカエルの形をした時計を持っているかなり不思議な格好をしている老人だった。
「こんにちは、慎吾く~ん」
「ここにくるまでだれにもきずかれていませんね。」
「はい」
「そ~ですか~」
「あの、」
「なんですか~」
「あの約束ちゃんと果たしてもらえるんですよね」
「わかってますよ~」
「私を信じられないんですか~?」
「いえ、そんなわけでは」
耳を澄ましてぎりぎり聞こえるやり取り。
「う~ん」
「どうしたんですか?」
「あなたヘマをしましたね。」
「へ? 何のことか」
「じゃぁなぜあそこの木の向こうにひとがいるんですか~?」
「えっ」
「ばれた」
「なかなか気を殺すのがうまいですが、わたしからは逃れられませんよ?」
そう言ってバロンの眼光が光った。
「くっ」
その時点でぼくは逃走をはかった。
あんな体で速く走るなんて無理だろうそう踏んでいた。
しかし、バロンの手には緑色と青色が混ざった魔法陣がすでに展開されていた。
「クロウディ」
そういいながら、奇妙な老人バロンは足元に白いまるで雲のようなものがあった。
しかも、老人はのんきに正座で座り、「行け」とだけ命じた。
「なっ地面を正座しながら滑ってる?」
「そんなばかなそんな魔法があるなんて。」
「しかも詠唱破棄だって?」
「くそ」
「ぼくじゃぁ相手が悪すぎる」
「しかも速い!追いつかれる。」
「ほほほほほ」
「誰かは知りませんが逃がしませんよ」
「くそぉ」
ぼくはいきなり曲がったが、むこうも滑らかに曲がってきた。
「しょうがない」
「あれを使うしかないか」
ごそごそと走りながらポーチを探っていたら接近して来ている事にきずかず捕られてしまった。
「誰かは知りませんが知られた以上は黙って返すわけにはいきません。」
「あなたには悪いですが死んでもらいます。」
「殺されてたまるもんか。」
そう思いすでに出していた結晶を地面に叩きつけた。
「ヒョ?これは転生石なぜこんなガキがぁぁ」
「じゃぁねおじさん」
「待てぇ」
「そんな声が聞こえたが聞こえなかったことにした。」
「ハァハァ」
「危なかった。」
「セバステルが昔誕生日にくれた転生石があってよかった。」
「ていうか、あの人何者なのかな?」
「格好はふざけてるけど詠唱破棄が使えるなんて」
詠唱は魔法を発動するために必要なもの。
詠唱の仕方は4つある1つは最も簡単な方法は全詠唱。
この詠唱は名の通り魔法を発動するには全ての言葉を紡がなければならない。
2つ目は簡易詠唱
この詠唱は少ししか言葉を紡ぐ必要がない代わりに、何か代用品にあらかじめ魔力を入れておいて
その代用品を使うことで発動することができる。
この詠唱の難しいところは、それぞれ個人の波長が合うもの、武器や紙、本、日常で使うもの種類は
豊富でその代用品はこの世界では「ルーツ」とよばれている。
3つ目は共同詠唱
名の通り複数の人で詠唱し、より強力な魔法を撃てる詠唱である。
この詠唱はお互いの息がぴったり合いなおかつお互いの事を信頼しあう事が大事だと言われている。
なので人数が増えるたび、威力が上がるが、発動も困難だと言われている。
4つ目は無詠唱または詠唱破棄
これは最も難しいと言われている。というより突然無詠唱ができたりする。
アビリティーと一緒で何かきっかけがあれば、無詠唱ができるようになるという事が帝国魔術研究者から
実証されている。
しかし、どんなきっかけでできるかはわからないけど、いくつか条件がある。
一つアビリティーが発言している。
一つ簡易詠唱を使うことができる。
一つ上級魔法が使うことができる。
一つ死にかけたことがある。
今はそれだけくらいしか実証されてないらしい。
それだけの難しい条件があるのに使えるなんてそうとう強い。
おそらくお父様と同等それ以上かもしれない。
とりあえずお父様に報告しなくちゃ。
急いで不知火家の当主の家つまりぼくの家に急いで行った。
家に行く途中、面会取り締まり役の犬飼新陽さんに出会った。
「あ、新陽さん、お父様に報告しなくちゃいけないことがあるんだけど」
「ッチ」
「重英様は今用事でここにはいない。」
「帰った。帰った。」
「そう、わかったよ。」
「じゃぁそういうことで。」
「あいつを重英に面会させる訳にはいかないからな。」
「ま、どうせどうでもいいことだろ。」
「おまえはもうすぐ死ぬんだからあの方によってな。」
「ふはははっははは」
「おれたち犬飼家が世界最強の火の魔法使いになるのはあと少しだ。あと少しで絶対的な力が手に入る」
「あの方のおかげでな。」
「お楽しみのようですね。新陽さん」
次元が割れたと思ったら変な格好をした老人が現れた。
「こんばんわ!バロン様」
そうバロン フィア スレイド様
それがわが主の名前
「あの子が直系のガキですね。」
「そうです。」
でわ、はじめますよ。
明日の夜計画実行です。
「準備はできていますか?」
「はい」
「ほほほほほほほ」
「でわ、私も用意してきます。」
僕はこの時予想もしていなかった。
自分の存在がどれだけ重要だったことか。