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暗い部屋にパソコンの明かりだけが灯っている。そのパソコンの前で一人の女が画面と睨めっこをしていて、目にはクマもあり、睡眠を十分に取っていないのが誰の目から見ても明らかだ。
「テレビ局に情報を渡したのは…やっぱり正しかった」
そしてその部屋にはびっしりと壁一面に…葉山優の写真が貼られている。この部屋を訪れる者のほとんどがこの異質さに気付くであろう。
「はぁ…はぁ…はぁ……やっぱり好き」
すると女は椅子から立ち上がり、壁に貼り付けてある葉山優の顔が大きく印刷されたところまで来る。
次の行動は距離を詰めていき、印刷された写真を舐め始めた。端から見れば異常な行動であることは変わりはないが、これは彼女なりの愛の表現方法。
「いつか本物の彼を舐められる日が来たら…その味は一生覚えておかないと」
異常だが、彼女の中では当たり前。
『歪んだ愛』
『異常な愛』
『狂気の愛』
どんな言葉でも言い表せないような愛。
でも、ただ一つ確かなことは……歪んでいようと異常だろうと狂気だろうと…それは間違いなく、愛である。
彼女が葉山優を想う気持ち。
自分のものにしたいという気持ち。
恋した者、愛した者であれば誰もが思ってもおかしくない感情だが、彼女の場合は初めての恋愛ということもあってそれが少しズレた方向にいったのだろう。
だが、この世界において、男性は貴重な存在。これぐらい重い愛になってしまうのは仕方のないことなのかもしれない。
彼女の目指す未来には一体なにがあるのだろうか。




