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第3話 ここでヒドイ事をするつもりね!?ドウジンシみたいに!




 ブオッと風を切りながら迫ってくるゴーレムの攻撃を“受け流し“間髪入れずに、ゴーレムの体に向かって鉄の剣を一閃した。


「無駄だ! 剣は効かないからな!!」


 実は俺はただ一つだけスキルを持っている……それは、あらゆる奇跡、あらゆる魔法を行使できないが剣ならばどんな剣だろうと自由に扱える。


 また、その潜在能力を“超えて”能力を発揮できる……其の名を【ツルギノオウ】。


 まあ、ゴーレムぐらいならスキル無しで切れるんだけどな、これは聖剣を求め高難易度ダンジョンを攻略していくうちに身に付いた技術だ。


「!!!!!!?なッ!! ゴーレムが!!? 切れてる!!?」


 上半身と下半身が半ば繋がっていないゴーレムはガラガラと音を立てて崩れ、その上に乗っていたセレナは。


「ぎゃふッ!!」


 などと言いながら芝生の上に転げ落ちた。


「だ、大丈夫か? いきなりだったからつい反射的にな……」


「わ、私が2年かけて作った巨大ゴーレムが!!? ゴーレムを一撃で倒すなんて……お前一体何者だ!!」


 セレナは驚きと恐怖が混じったような顔をして、座ったまま距離を取るように後ずさる。


「も、もしかして私も殺すつもりか!? うぅ……ヒック……母上ごめんなさい……助けられなくて……」


 色々忙しい幼女だな、泣き始めてしまったが……どうやら事情がありそうだ。


 放っておくわけにもいかないし、話を聞いてみるか。


「セレナ、君には何もしない、なぜゴーレムでこんなことをしたのか理由を聞かせてもらってもいいか?」


「お前、目つきの割にはいい奴だな……グスッ」


 目つきが悪いは余計だ、と思いながらも話を聞く。


 いつものように森の中にある結界の中で生活していたところ、突然結界が破られ野盗がセレナと母親を拉致したらしい。


 アジトに連れ込まれる直前で母親が抵抗しセレナだけを逃してくれたらしい。


 そこで、森の奥地に隠してあったゴーレムで母親を救出しに行く途中だったという訳だ。


「ごれじゃ……母上を助けられない……グスっ……うわぁぁぁん〜〜!!」


 あれ? これ、俺のせい? 目の前で大泣きし出したセレナ。


「分かった! 分かったから泣かないでくれ! ゴーレムを壊したのは俺だし……セレナ、君の母親を助けるのに協力しよう!」


 普通に考えて魔女がただの野盗に負けるとは考えにくい、どう考えても裏に誰かいるよな……結界はたまたまで破れる物でもないしな。


「グスっ……本当か!? お前がいれば百人力だ! 早速行くぞ!!」


 涙と鼻水をぐしぐしと拭きながらセレナが立ち上がる。


 コイツ切り替えが早すぎないか……? まあいい、子供を誘拐するような奴だしここで倒しておいた方がいいか。


「ああ、案内を頼む」


「お前! いい奴だな! 目つきは悪いけどな!」


 このガキ……終わったらどうしてやろうか……。


 野盗のアジトに着くまでの間いろいろ話を聞いた。


 母親の魔女は人間に対して友好的で、迷子になった近くの村人を助けたりしていたらしい。


 その中でも気になる話が一つあり、野盗の一人は魔法が効かなく、とてつもない身体能力をしていたという。


「それで母親は負けたということか」


「そうだ! あれは魔道具の力だと思う、魔族ならともかく人間にあんな芸当は無理だ!」


 魔法の無効化に身体能力強化ね……そこら辺の野盗がそんな魔道具を持っているわけがないし、きな臭くなってきたな。


 あれこれ考えている間に野盗のアジトに着いた。


「おい……あれ、魔女のガキじゃねぇか?」


「ククッ! あのガキ、本当に戻って来やがったぜ? 早いとこお頭に持っていこうぜ!」


 目視できる距離まで近づくと門番と思われる男二人が、セレナに近づき捕らえようとするがそれを止める。


「いきなり物騒だな、この子に何か用でもあるのか?」


「ああ? なんだクソガキ俺たちは……ガッ!!」


 のこのこ近づいてきた男に剣を抜き放ち首を落とす。


「えっ? ルド? てっ、てめぇ!!? ひゅ……」


 俺は早々に男二人を始末したのだが何故か隣でポカーンとしているセレナに。


「離れずについてくるんだぞ?」


「あ、ああ! 分かった! 頼りにしているからな! でも、門はどうするんだ?」


 セレナは鉄と木で出来た門をどうするか考え込んでいるようだ。


 なんでそんなことを悩んでいるんだ? こんな物“切れば”いいのに……ゴーレムを切ったのは見ているはずなのにおかしな子だな。


「炎の魔法で……いやそれでも鉄が……お前は何かいい案は……って、おい! 門の前に立って何して……」


 門の前で剣を振ると“バリュ”と木が削れる音が聞こえ門の一部が綺麗に切れていた、厚さが分からなかったから切れないかもと思ったが無事に切れたようだ。


「何してる? 早くいくぞ?」


「分かった………………これって鉄だよな…………?」


 何やらぶつぶつと言っているセレナを待っていると、門の中にいた野盗達が襲い掛かってきたが一人残らずに倒した。


 そして現在、野盗の親玉と思わしき男と対面しているのだが、この場所はなかなか悪趣味だな。


 男の周りは牢が並んでおり、その中の一つにボロボロになった魔女が囚われている、あれがセレナの母親か。


ここまで読んで頂きありがとうございます。


『面白い!』


『続きが気になる!』


『まあまあやな!』


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面白ければ【★★★★★】


つまらなければ【★☆☆☆☆】


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