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第11話 お、お前ら!もしかして俺の貞操を……




「なら、これならどうだ? レーウィンは俺たちのパーティーで監視する、おかしな真似はさせないと約束しよう」


「うむ……いや、しかし……」


 それでもまだ渋るギルドマスターだったが、俺の一言で余裕の表情が変わる。


「そうか、じゃあ俺たちは冒険者をやめるしかないな……別に魔物退治は冒険者じゃなくてもできるし金には困っていない、国王に報告するならすればいい」


「目をつけられたのならさっきまでレーウィンを擬態させていたように、姿をくらませれば済む話だしな」


 俺が余裕たっぷりにそう言うと更に取り乱し、慌てて引き止めようとしてきた。


 ここまで来たら流れはこちらに傾く、あとは適当に流すだけだ。


「ま、待ってくれ!! Aランク冒険者がいなくなった穴はそう簡単には埋められない!!」


「貴方が抜ければギルドにとって……いや国にとって損失だ! どうかやめないでくれ! この件については、ここだけの秘密にする!」


 交渉は先に手札を切った方が不利になる、最初に国王への報告という手札を切ったギルドマスターが負けるのは道理だろう。


 まあ、聖剣を使うのは、少しズルかったかもしれないが。


「よし、じゃあレーウィンを俺たちのパーティーに入れて監視すると言うことで交渉成立だな! これからもよろしく頼む」


「君には負けたよ、まさかそんな切り札があったとはね……これは報酬だ、問題を解決してくれてありがとう」


「一つ聞いていいかな? 君は何者なんだ? 魔族を仲間にしてしまうなんて……」


 帰ろうと思いレーウィンの擬態をかけ直しているとギルドマスターはそんな疑問を投げかけてきた。


 そんなこと言われてもな……知り合いだったからとしか言えないんだが。


「そうだな……強いて言うならレーウィンが優しかったからだな、普通の魔族だったら間違いなく殺し合いになっていただろう」


「や、優しいとかいうな! 優しいのはお前のほうだろうが……(ボソボソ)」


 あ、そうだ! あと一つ決定的な理由があったんだった! むしろこっちが本命だ。


「あと、格好がいやらしかったからだ! 男なら抗えない!」


 俺がキッパリそう言うと顔を真っ赤にしたレーウィンがプルプルと震えながら。


「うぅ〜!! そんなことだろうとは思ったよ!! この変態野郎!!」


 レーウィンはそう吐き捨てバタバタと部屋から出て行ってしまった。


「まったく! お前は一つぐらいまともなことは言えないのか?」


 セレナはやれやれと言った感じでレーウィンを追いかける。


「あと一つ、最後の質問の答えだがのんびり平和に暮らしたいだけの冒険者だよ……俺は」


「……そうか、これからの活躍期待しているよ」


 俺はそんな言葉を背中にかけられながら部屋を後にする。


 さて、2人の機嫌はどうやって直そうかな……久々に真面目な話をしたから疲れたな……。


「果汁ジュースと串焼きをおかわり! あとこのステーキを持ってきてくれ!」


「な、なあ、セレナ……いいのか? 勝手に頼んで、ノエルに怒られるんじゃ……」


 執務室を出て二階から一階に降りようとしていると聞き覚えのある声が酒場から聞こえる。


 まさかとは思うがアイツら自分の金も持ってないのに、好き勝手に注文してるんじゃないだろうな!?。


 そのあとは結局、全額を俺が払うことになった……ご満悦そうな顔のセレナと少しもじもじしているレーウィンを引き連れ宿屋に帰ってきたが、ここでトラブルが発生した。


「ごめんねぇ、今夜は満員でもう空いてる部屋がないんだけど、どうなさる?」


「そうか、しょーがないから私はノエルの部屋でいいぞ? 本当にしょうがないけど! 空いていないんだったら仕方がないもんな〜」


「わ、私だって! べ、別に相部屋だってかまわない……ぞ?」


 なぜか耳を少し赤らめたセレナと顔全体を真っ赤にしたレーウィンが後ろで言い合いを始めたがそんなことはどうでもいい!。


「お前ら! 俺に何をするつもりだ! 貞操だけは守って見せる!」


「「何もしねぇよ!! 勝手に守ってろ!!」」


 内容は理解できなかったがコイツら本人の前で押し付け合うなんていい度胸しているじゃないか……こうなったらこちらにも考えがある!。


「女将、コイツら2人とも俺の部屋で寝かせるからセレナの部屋は他の人に譲ってくれ」


「「えっ!!?」」


 ギャイギャイ騒ぐと思ったら思いのほか大人しく部屋まで着いてきた2人と同じベットで寝ている状況なんだが、まったく寝れない!


 俺は床で寝て2人にはベットで寝てもらう予定だったのだが何かを勘違いしたらしいコイツらは俺をベットに引き摺り込んだ。


「な、なあ、ノエル……一つ聞きたいことがあるんだが、いいか?」


 騒ぐかと思いきや割とすぐに寝てしまったセレナを間に挟みながらレーウィンが話しかけてきた。


「なんだ、お前も便所か? まったくいい歳なんだから1人で行けるようになれよ?」


「ち、違う! ……真面目な話だ」


「なんだ」


 冗談を言っていると、急に真面目な顔になってレーウィンが話し始めた。


 

ここまで読んで頂きありがとうございます。


『面白い!』


『続きが気になる!』


『まあまあやな!』


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