「龍の森」大規模侵攻 開始
「ここだ。この先にあるのが、龍の森......」
太陽が大方昇った頃、ガルーン率いる討伐部隊は、木々が生い茂る巨大な空間の前に到着した。
「うわー‥‥‥‥‥俺が知っているよりも何倍も大きい木がある」
「ほう......やはり、いつ見てもなれないな。」
新人ハンターと熟練ハンター以外にも、周囲のハンターは驚嘆や懐古の念を各々抱いていた。
「ガルーン様。お待ち致しておりました。」
ガルーンが声のする方を向くと、すぐ左にある小さな建物から、研究員と思しき白衣を着た人物が現れた。
「ああ、貴殿か。状況の説明を頼む。」
ガルーンの求めに、は、と応じた研究員は、ガルーンに耳打ちした。
「今のところ目立った動きは無いようです。が、時折、炎が上がったり、遠吠えのような声がするので、気を付けておいたほうがよろしいかと。また、ここのところ降雨がありましたので、地盤が柔らかくなってる箇所もございますので、周知しておくと無駄な損害が減るかと。」
ガルーンはうむ、と頷き、全てのハンターに聞こえる声で言った。
「皆の者、ここまで、誰一人欠けずに到着出来て何よりだ。ここからは、龍の森に入り、黒龍の討伐、および要危険モンスターの掃討に入る!皆も知っての通り、雨が続いたから足元や水辺では気を付けるように!単独行動は避けろ!くれぐれも無理はするな!」
ガルーンはそこで言葉を切り、大きな声で続けた。
「そして、必ずや我々に仇名す黒き龍を討伐する!」
ハンターの士気は最高潮に達し、雄たけびを上げながら森へと侵入していった。
「......では、我々も向かうか。新米よ。」
「は、はい!よろしくお願いいたします!」
新人ハンター4人と、熟練のハンター2人も、森の中へと消えていった。
いよいよ始動します