オルシア王国「『龍の森』大規模討伐」 決起会
ある晴れた日、オルシア王国の王城付近の広場には人だかりができていた。広場には大勢のハンターと、「王国最強」と名高い王国治安部隊が決起会を行っていた。
広場の中央の一段と高い場所には銀の鎧を纏い、華やかに装飾された槍を携えた歴戦の戦士、ガルーンがいた。
「皆の者よく集まってくれた。ここにある者の全ての勇気を讃えよう。」
厳かな空気の中、ガルーンは続ける。
「ここ数日、この国の外れの『龍の森』で頻繁に怪奇現象が起こっている。」
話を聞くハンターたちの視線はガルーンに注がれていた。
「さらに、モンスターの討伐に赴いた戦友達も、だ。我々王国治安隊は、これを我が国への脅威の前触れととらえた。」
この言葉に、参加してる老戦士たちは、若き日の黒龍を思い出した。
「わが友よ、覚えているものもいるだろう。あの、黒い龍を。」
ガルーンは忘れるはずもないあの日の屈辱からか、語気を強めた。
「あの龍が今まさに再び攻め入ろうとしているのだ!そんなことを許していいのか?私は絶対に許さない!」
ガルーンの言葉に空気がビリビリと震えた。
「皆の者よ。今こそ立ち上がる時だ!我々は此度、『龍の森』に入り、わがオルシア王国に仇なす龍を討つ!」
ガルーンの力強い言葉に、その場にいたものは雄たけびを上げ、聴衆も一斉に手を叩いた。
オルシア王国治安部隊隊長「銀の槍」ガルーン率いる「『龍の森』大規模討伐部隊」は、目的地に向かい出発した。