とある会議にて
「なるほどな.......」
報告書を受け取った老荘のハンターは、神妙な面持ちで呟いた。円卓に集った他のハンターも顔を伏せている。
「これで行方不明者も1000人に上ります。モンスターの存在を確かめるだけでも価値はあるかと。」
魔法陣の向こうで、一人の研究員と思われる男が、強い口調で促した。
「うむ.......」
ハンターはこれまでの報告書にパラパラと目を通した。数々のハンターの行方不明、森で起こる怪現象、そして、奥深くに住む黒き龍.......
「あの龍の仕業やもしれん。活動が活発化したという事は、我らの国に攻めてくる可能性もある........」
ハンターの脳裏には青年時代のモンスターの大規模侵攻が浮かんだ。倒しても倒してもきりのないおびたたしい量のモンスター。そして、空の上から咆哮する大きな龍.......
白髪交じりの老士は目を見開き、ハンターと研究員に告げた。
「これより、オルシア王治安部隊隊長、ガルーン・コーブズの名において、龍の森への大規模進撃を開始する。戦力となる全てのハンター及び治安部隊を率い、早急に龍の森へと赴き、黒龍の討伐を目指す!」
「「承知いたしました!」」
ガルーン、と名乗った男の声に、その場にいたハンター全員が礼をした。
「待っていろ黒龍よ........あの時の屈辱、晴らしてくれようぞ。」
ガルーンの目にはギラギラと闘志が燃えてた。
2章始動です!よろしくお願いします!