表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/137

Time for revenge

**********

奴は一瞬で現れた


悪龍の住まう森に進軍を開始した直後、地面に大きな影が現れた

とっさに見上げると、あの忌まわしき黒龍がいた


記憶の中の姿よりも大きく、漆黒の鱗で覆われていた



「奴もこの数十年で強くなったようじゃのう......儂が強くなったようにな!!!」

討伐軍の大将......「銀の槍」は、その手に握られた白銀の槍を握りしめた

「貴様には二度敗れたが、今回はそうはいかぬぞ!」

ガルーンは彼の代名詞であり、オルシア王国最強といわれる魔術を高らかに叫んだ

「白銀の槍よ、我が命を聞き給え!銀狼となり、悪を切り裂き給え!」

 刹那、槍は光りに包まれ、槍は銀色の毛並みを持つ巨大な狼に変化した。

銀狼は天を翔け、一直線に黒龍の元へと飛び出した


**********


「行くぞ........『大鷲の爪』」

「オーガ、変身だ!! そしてオレは『巨大幻影ジャイアントホログラム』!!!!」

「おおきくなる!」


ただでさえ大きい龍の姿のオーガをシャトーの魔術でさらに大きく見せるこれで視覚的内圧は十分。

そして俺は無類の斬撃力を誇る「大鷲の爪」をほぼ同時に放つ




《《まるで黒龍が全てを切り裂いたよう》》に見せるために




次の瞬間、森の中に鋭い風が走った


**********



「うわあっ!」

「な、なんだ!?」

突如衝撃が走り、多くの戦士が吹っ飛んだ。


「な、なんだこれ!? 木が、倒れて.....」

「これがあの龍の力、なのか?.....」


ふと周囲を見渡すと、先ほどまで倒れる気配のなかった木々が鋭利な刃でキレ咲かれたような跡と共に切り倒されていた。


「取り敢えず回復薬とシールドを!」

「この前より強くなっているのか!? 一体どうなっているんだ....」



突然のことに混乱する声がガルーンの耳にも届く


しかし、そのガルーンも混乱のさなかにいた



「儂の『銀の槍』が、無効化された.....じゃと?」

 偉大なる戦士でもあり、魔術師の一人でもある彼はよく知っていた。

魔術はそれ以上の力を持つ魔術、もしくは攻撃を受けると、直ちに無力化されることを。


先ほどまで銀狼の姿を取っていた彼の手の中の槍は《《ぽっきりと二つに砕けていた》》。


「なぜじゃ....? どうなっているのだ.....? 奴の力は......」


戦士達が混乱する中でガルーンが呟いたその時、空から轟音が鳴り響いた。

次の瞬間、森中の戦士達の身体が浮き、はるか遠くに吹き飛ばされた



**********


「「『王の咆哮』!」」

続けざまに衝撃波を放つ。勿論オーガの咆哮付きだ。


「なーなーリリス坊、別にこれオーガがやってもよかったんじゃなか?」

「馬鹿なこと言うな。城がどうなってもよかったのか?」

「......それもそうだな」


俺の立つ城から同心円状に突風が吹いた

これで俺の仕事はほぼ終わりだ。


「『生命の鼓動』........死者はなし。意識がある者も.....なし」


これでもうこの森の主(最強のラスボス)と戦おうなどというアホなことを考える奴はいないだろう。





奴らへの仕返しは完璧だ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ