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最終的に金貨80枚、また散財するような事をしなければ、当分の間はお金に困る事はなさそう。でも、色々不安を感じたからタオルケットとブルーシートは売らなかった。
また機会があれば売ってくれと言っていたし、しつこく生産元を尋ねられたけれど。
「これ以上しつこいならこの取引もなしにする」
カイがそう言った所で商会長だと思う人が他の人を黙らせてとりあえず終わった。
少しの間後を付けられる可能性もあるけれど、そこはしかたないかな。
少し町を離れてからすぐに川を渡ってから、すでに半日ほど走り続けてる。あと2~3時間もすれば夜になりそう。
次の目的地は町から西南、その先にあるはずのアルスト教団の支部。
「これで当面の旅費にはなった。 次はもっと大きい町の商店で稼ぎ、それで対教団の傭兵を雇うか」
カイは車内の毛布に包まりながら運転席に座ってゆっくり休んでいる。
「沢山売るなら、少しSPを稼いだほうがいいかも。 シーツやタオルケットもSPが少ないわけじゃないし」
「そうか。 それにしてもタオルケットは良いな。 肌触りも良く暖かい」
「専門店ならもっと良い物があると思うんだけど、入手経路が限られて今はそれしかないんだけどね」
「お前の布団や毛布も柔らかかったが、あの時は体が動かなかったからな。 もしあれだけの物だとしたら体も休まるだろうに」
あ~、何度か磨く為に布団の上に置いたような置いたことがなかったような。
それにしても布団かぁ。寝袋くらいはあるとは思うけど、さすがにそれはないよなぁ。
今夜にでも納入品一覧辺りでももう一度見てみようかな。
「リョウ、方向が違うぞ。 対岸側だ」
車外に出ないで、運転席から外を見たカイの指摘に意識を向ける。
「え、向こう側?」
目の前にある二つ目の川は30mくらい幅広い。
渡れなくはないけれど、ちょっと流れが早くて大変そう。
「そうだ 向こう岸だ」
「それじゃ、掴まっていてね」
ゆっくり川の中に入っていく。
まだちょっと戦車の体で水の中に入るのは怖い。
「リョウ! 人だ!」
「えっ!?」
川の真ん中くらいまで進んだ所でカイの言葉に周囲を見回す。
川上から小船の中で倒れている人が流れてきてる。
「ちょっと、重い!」
念動力で小船を掴むけれど、流れに持っていかれてしまう。
なんとか対岸に上がって小船の中を見るとまだ10歳前後の女の子みたい。
「生きて……いるのかな?」
カイが小船の上に移り、子供に触れる。
「……気絶しているだけのようだが、少し怪我をしているな」
とりあえず生きている事が分かってほっとした。また何か面倒事かもしれないけれど、子供の死体なんて見たくはないからね。




