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最初で最後のさよならを
手を伸ばして君の影をなぞる
覚えていますと強がりを吐いた
君と繋いでた手が離れて
月を見上げた僕の目を涙が
じっとじっと濡らしていた
君が告げたさよならの言葉
雨の中にそれでも響いてた
抱きしめたままの君の鼓動が
遠ざかっていく時に
どうしても言えなかったさよなら
空のオーロラが泣いていた
一番星が瞬きを返した
いつかどこかで君が見つけた
あの青い青い星は
雲影で隠れたまま
もう見つからないと僕は知ってる
手を空へまっすぐ伸ばして
慟哭と一緒に吐き出した駄々
幼い僕にさよならを
口付けとともに
少し待っていただいてありがとうございました。久しぶりに書きたての詩を。




