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それが人であるということ
指先がかすれて遠のいていく景色
歪んだ砂時計がひっくり返って
転んだ僕の足元に湖
つま先で壊れた日常を蹴って
君と僕が繋がる場所を探す
霧の向こうへ連れていって
足りないかけらをいくつ集めて
投げかけた先で君の涙
放しちゃいけない指がかすれて
縋るように運命抱いて
眠るの
あとがき。
理屈はきっと自分が納得するためのものじゃない。だからと言って理屈以外の全ては人と共有できないわけじゃない。
僕の見ている世界は人と違うのかもしれないけれど。それでも届けたいところへ向かっている。
涙を落とすこと。でもそれが嬉し涙にならないのはなぜだろう。いつでも僕の中の涙は切なさに満ち溢れている。




