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君頼み  作者: 時雨良明
68/137

迷子絵画:赤

時計の針はもう二度と回らない

切れたネジの手前で

歯車がカタリ音を立てた

僕を虹の瞳が見ていた


空を回る星を回す

どこにもいない幽霊指揮者

光の線が僕を貫いて

空の方へ連れて行く


心臓の中に少女の歌

オルゴールは魂を歌い続ける


明けない夜に取り残された魔法は

誰かの泉の底で眠る

水晶の中を漂う命

瞳はまだ星のまま





あとがき。

しかし青や緑ができる気は全くしない。色を載せるからには意味があるのではあるが。赤は多分命とか。痛いとか。青は悲しさとか。透明感があると記憶、涙みたいな。緑は木の色のイメージかな。

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