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君頼み  作者: 時雨良明
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大人びた夜

繋いだ手から零れ落ちたラブレター

相合傘から名前が消えた

チョコクッキーは机の上で埃を被って

その隣でカレンダーが風もないのに揺れていた

外は大雨でその下で君は変わらず雨を浴びている


僕の隣で星が回る

手はいつも君をかすめるだけ

指と指を重ねて祈った

波は夜を揺さぶっていた


物陰に隠れて絡まった糸

僕の目の前で歯車が止まった

瞳と瞳を交わしていても

ちぎれてく糸に吸い込まれた視線

ぼやけた視界に誰かの涙






あとがき。

おやすみ。

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