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fifty and seven
そんな事を小一時間言われ続けた。しまいには、「あなたがうちのヤスダ君と交際するのに私は不同意です」と。
井澤ホーム長も同席していた。日曜日は仕事が休みなのだけれども、礼拝式には出席しに午後のそのあいだだけ顔を見せる。牧師様にゴマをする井澤が、
「マヨちゃんだって楽しいの?ヤスダ君とそんな事して。無理して彼に付きあう事なんかないんだよ?」
偉い人二人に嫌味を言われたので、駅の地下通路みたいな目立つ場所で酒盛りは気が引けるものがあるのだけれども、ヤスダ君は所構わず、好きに立ち止まって缶ビールを出す。最近のデートといったら、ホームレスを求めてのデートコース、誰か適当なおじさんが見つかるまで街をぶらつく、たいそう気まぐれなものになっている。
待ち合わせをして時間に現れないのも道理、道々声をかけながら来るのだから。




