33/72
thirty and three
だからといってまた、マヨの捧げるものが真実の愛でない、一方的に要求するほかに知らない自己愛だ、とするのも間違いだろう。むしろ、これと決めた男に対しては、とことん捧げる。
例えば、しばしばファミマで落ち合ったという、京王線ぞいにいた彼。大きな製薬会社で課長のくせに、「でぶ専クラブ」とやらの高給アルバイトをして稼いだ金を巻きあげていた。巻きあげた課長も課長だけれども、入れあげたマヨもマヨで自らすすんで見ついだ。
金を横取りしたり呼び出しをくったりと、奇妙な浮気が分かって、課長は一家を離れ胃のために漢方を服用しながら西武線ぞいのアパートで独身暮らしを始めたが、気が向けばマヨが手料理をさげて見舞いにいく。なんらかの関係は続いているらしいものの、ヤスダ君という思い人が出来た以上、そうしょっちゅう泊まらないし、大金もやらない。




