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twenty and one
ぎょっとするマヨに歩み寄って思いきり鼻孔を近づけ、ヤスダ君らしい不躾さで女性の背中を嗅いだ。
「ええ、いやだあ。なに?」
「どうしたんすかあ、これ」とそこを撫でる。
「これやばいっすよ。うち近いんすかあ」
自分の尻尾を追いかけてグルグル回る犬ででもあるかのように回ろうとするマヨ。その背面へ執拗に鼻をこすりつけたまま二人同時に回転しだした。ヤスダ君が不破万作と著しく異なる点は、180以上もあろうかという大男。
「ちょっと、やめて。何するの。失礼でしょ?」
「だってこれどうすんすかあ。ケチャップっすよ」背中を嗅がせた大男に鼻をひくひくされた。




