表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
非幸福者同盟  作者: 相羽裕司
第六話「たとえばそこにいてくれるだけで」
132/277

132/奥義

 主砲・宮澤・武者・ジョーは、紅の尾をひきながら、弾丸となって大巨神のお腹、もとい、胃がある辺りに向かっていた。


 しかし、目的は大巨神の殲滅ではなく、内部にいる人物の救出である。その上、ジョーは大巨神も命までは取るまいと思っていた。


(回ってみるか?)


 自身が疾風となりながら、フと閃いた発想。今、自分は砲弾である。さりとて目指すのは、神の領域にいる外科医がメスで皮膚を切り裂きながらも、実際には傷一つつけていないという「無縫(むほう)の境地」である。ジョーなりにその領域を実現するために降ってきたアイデアは、主砲の威力と、日本刀の切れ味、そして回転を組み合わせるというものであった。


(どりゃっ)


 眼前に二振りの日本刀を交差させ、体を捻って回転を開始すると、自身が弾丸を超えた何らかの人ならざる存在に変化したのが分かった。この時、主砲・宮澤・武者・ジョーは何者をも打倒する強力な砲撃でありながら、何者をも傷つけない透明な幽体でもあった。


 紅の流星はそのまま大巨神のお腹に着弾すると、光を収束させながら、大巨神の内部に吸い込まれていった。


 大巨神の体表をすり抜けながらの、ジョーの心の声はこんな感じ。


剛柔(ごうじゅう)ダブルで行くぜ!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ