7月21日後半
おかしなところがあったらコメントにください
SHRに遅れながらも一応参加できた自分は、少し息が荒れているのを正す。
呼吸も落ち着き、次の授業の準備をしていると、
「ゆーきー」
「んあ?なんか用か?」
と顔を樹の方へと顔を上げると、樹のほかにも後ろに二人並んで立っていた。
一人は狩野かおり、親が政治関係やらなんかのお偉いさんのお子さんと聞いたことはある。
見た目、仕草からして結構な上品そうにも見えるクラスの中で注目の的の女子である。
もうひとりは宮内蒼、男顔負けの男らしい女子である。
とりあえず負けず嫌いなので、口喧嘩とかをしたくない相手でもある。
「んで、みんな揃ってどうしたんだ?
もう少しで授業始まるぞ、要件があるなら早く言え」
「んっとねー、前から話してたんだけど今日と明日くると休みじゃん?
だから毎年恒例をいつ決めるかで話し合ってた所だ」
「明日でよくね?明日は学校半日で終わるし話し合うならそれが最適だろ?」
「そうだな、しかもひとりいないし」
「もうひとりって・・・ああ、門倉か。あいつ今日休みなのか」
「夏バテでしょ、俺みたいに体を強くしないからな」
咄嗟に「これ以上にバカが増えても困る」思ってしまう自分であった。
ちなみに毎年恒例では夏休みに自分、樹、蒼、かおり、門倉の5人で集まって、
何かをやるって事らしい。個人的にはだるくて嫌です(キリッ
「んじゃ、ユーキ一緒に追試やろうな」
「嫌です」
「んな!?」
とチャイムがなり授業が始まる。
授業はテスト返しで暇だからほとんど寝ていた。
気がついたらもう帰りのSHRが終わっていた。
「よし帰るか・・・」
「ユーキ、一緒にかえローゼ」
「断る、俺は寝起きだ。突っ込む気力はない」
「まーまー、かえろうか」
体力が持ちそうじゃないな、と思いながら玄関に足を運ぶ。
そこで靴を履き替えて今朝くぐってきた校門をまた潜ろうとする。
その時だ、門の影カラ何かがとびだして、俺にタックルの食らわしたのだ
「ううぅ、身・・・みぞおちに・・・入った・・・・」
嫌な汗が吹き出して来る。
こんなことする奴は誰だ?こんな馬鹿なことする奴なんて・・・
いたわ・・・あいつしかやんない!!
「バカ姉貴・・・なんてことしやがる・・・」
「姉に向かってバカとは何事だ!!」
「貴様だ・・・アホやろう・・・・」
聞いての通り、この人は自分の姉、津田紅葉という奴。
今は高校1年生でひとつ上、いちいちメンドくせぇある。
しかし、周りでは美人だのと騒いでいるが、
いつもいる俺はそのことについてよくわからなかった。
「んで・・・何しに来たんだよ」
「お迎え!!」
そんな満面の笑顔で言われても困るんだよ、恥ずかしいし。
周りから変な目線くらっt・・・
「おい、イツキ何ボーッとしてるんだ」
「ハッ!?」
「おいおい、ついにイカレタか?」
「も、、、紅葉ささささささん」
「はい?えっと、ゆうちゃんの友達のいつきくんだっけ?」
こいつら人のこと聞いてねー
「はい!!あ、あの、ぼ、僕と付き合ってください」
「無理でーす」
何急に言い始めてるんですか?
今日は暑かったからかー、納得だわ。
「私にはゆうちゃんがいるからです」
「はぁ?」
「おいユーキ!!どういうことだ!!」
「お前はしゃべんな」
「なーに?ゆうちゃん、恥ずかしがってんの?かわいい~」
「ちょっと黙ってて、姉貴マジ黙ってて」
「説明しろ!この恵まれ者目!!」
「よーし家までかけっこだ」
めんどくさくなりそうだったから全力疾走で家まで帰ることにした。
案の定そこまで家が遠くなかったので止まらずに帰って来れた。
玄関を開けるといつも美味しそうな匂いがする、
この匂いを嗅ぐといつも一日の終わりかと自分は思い込んでしまう。
「お腹すいたし、ご飯たべるか」
いつも、座っている食卓の椅子へと手をかける。
読んでくれてありがとうごさいます