第3章 再会
秋の風がふくこの頃―
ジュディは、いつもとは違う新しい嫌がらせを受けていた。
それというのも、ヴェリお嬢様の仕業であり、自然に入ってきたものではない。
「ぶわっ!!」
ジュディは、みけんにしわを寄せた。
・・・何この感触!?なんか、ヌルッってしたけど。
「・・・?」
なんと、靴の中にはとかげがはいっていたのだった。
「ふふふ、女は誰でもこわがるトカゲが靴に入ってたら、とてもこわがるでしょうに。」
と、影から同僚達がささやいた。
「そうそう、これからあのこは叫ぶわ・・・!」
だが、ジュディは同僚達が思っていた叫び声ではなく、べつのこえをあげた。
「あっれー??」
そういうと、ジュディはトカゲを手に乗せた。
そのとかげは、どこかで見たことのあるような緑色をしていた。
どこかで・・・。
ジュディは、動物好き―中でも爬虫類が好きなので、そのトカゲを部屋へ持ち帰った。
「えー!!うっうそでしょう!?」
「…どっからきたのかな?」
ジュディはトカゲを前からあったかごにいれた。
「しかも、靴の中だしぃ・・・」
その日はトカゲのことであたまがいっぱいだった。
いくら、同僚に声をかけられても、掃除のときにも・・・。
どこかで、みたようなトカゲのことでいっぱいであった。
「ふぅ〜・・・」
その日の夜、ジュディは仕事がおわると部屋に戻った。
「ただいま〜。・・・って。ジョナサン様〜!?」
ジュディがおどろくのも当たり前。
なんと、ジョナサンがあのトカゲをなでていた。
「な・・・なんで??」
おずおずとジョナサンにたずねてみるジュディ・・・。
「あぁ・・・。すまない、こいつが急に居なくなったものでな・・・。
こいつ・・・はやく人間にもどればいいのに。」
そういうと、ジョナサンは手のひらにのせたトカゲをつんつんとつついた。
「は・・・。人間に??」
さっぱりいみがわからない!!!
「あぁ、こいつは実は人間なんだ。・・・いろんなものに変化できるんだよ。」
ジョナサンはジュディに目も向けず、とかげにあきれがおでつぶやいた。