第一章 嫌がらせ(前編)
同僚達は貴族の中でも有名なジョナサンに舞踏会の時に誘われたジュディが憎く、嫌がらせを始めました・・・
それからジュディは、ジョナサンに1度も顔を合わせていない。
と、言うよりこの城に来るのも1年後の事。
もしかしたら、もう一度この城に来るときにはお妃さまがいるかもしれない。
と、ジュディは思っていた。
そんな事を思いながらも、ジュディはけんめいに同僚からの嫌がれせを耐えてきた。
と言うよりも、嫌がらせと感じなかったのだろう。
まず、同僚から一言も声をかけられなかった。
それは、それでジュディにはうれしい事だった。
同僚と話している間は、ろくにジョナサン様・・・・一応貴族なので様付け・・・のことを考えられないから、ジュディには幸せだった。
次に、押しピンを靴の中に入れられた。
そのときの反応が、
「あ、押しピンだ。」
と言って、押しピンを靴の裏にさして、音を鳴らしたのだった。
カツンッッ!!
「おぉーっ」
そして調子に乗ってやりまくっていたのだった。
「なんと馬鹿らしい、」「自分がいじめられていると思わないのか?」と思いながら押しピンを仕掛けた同僚たちは陰でコソコソ話し合っていた。
「何をコソコソしているのです?」
この城のお嬢様のヴェリが同僚達に聞いた。隠れながら、向こうを見てコソコソ言っているからしょうがない。
「・・・・・・・・・・・おっ、ヴェリお嬢様!?」
同僚達はヴェリお嬢様に気ずくとジュディを見せないように変な動きをとった。
「・・・なっなんですの?わたくしがいたらいけないようなことでも?」
ヴェリお嬢様は、同僚たちから目をそむけ視線を下に落とした。
「・・・なんでしょうね、この音。・・・まるで、ハイヒールか何かみたい、
でも、ここには私ぐらいしか履いていないはずよ。」
ヴェリお嬢様は、疑わしそうに同僚達を見た。
「なっ!私たちが履いているとでも!?」
「そうですとも!!」
「私たちはただ、あの小娘が憎いだけです!」
同僚の中で一番ドジるセルフィが口を滑らせた。
「ちょっ、セルフィっ!!」
同僚達はセルフィの口を押さえた。
「あははぁ・・・なんでもないですからぁ・・・・ハイ・・・・」
そういうと、同僚達は どっ とセルフィを見てなるべく小声で言った。
「言ったらだめじゃない!!まったくドジなんだからっ!!」
その声が聞こえたのか、急にヴェリ様の笑い声が聞こえた。
「ごめんなさい、笑いがこらえられなくて・・・ふふふ」
ヴェリお嬢様は、口に手を当て笑った。まるで、いじめられているジュディを見ているかのように・・・。
「わたくしにもその小娘とやらをいじめるチームに入れていただけますかしら?」
同僚達は唖然としていた。
「小娘ってだれかわっかてます?」
同僚達はヴェリお嬢様に聞いた。
「えぇ、わかっていますもの。」
そういって、ヴェリお嬢様は同僚達が、隠し忘れていたジュディを指差した。
「あ。」
同僚達は、戸惑わなかった。もういいや、と言う感じだった。
「わたくしも、あの小娘が憎いんですの、ジョナサン様を・・・・」
そして、この時から、ジュディへの嫌がらせはエスカレートしていくのだった・・・。
ご愛読ありがとうございました。
予定では、もっといじめられるところです!!