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昔話

授業中、窓の外をぼーっと眺めていたら、体が窓に吸い寄せられるような感覚に陥った事がある。ここから飛び降りることがさも当たり前のことで、毎日の歯磨きや睡眠のように、日常に溶け込む当たり前の出来事だと思えた。私はペンを置いてさも当たり前のように立ちあがろうとした、もちろん窓から飛び降りるために。その時、私と窓しかなかった世界に先生の声が聞こえてきた。ふと我に返り、とてつもない恐怖を覚えた記憶がある。

もしあの時飛び降りていたら、気づいた時にはもう飛び降りてて、空中で何もできずただ地面に着くまでの間思考してる。焦りと恐怖と後悔と混乱の中、思考だけは何故かクリアで死んでいったのだろう。

その時から、私が死ぬときはきっと自殺を覚悟して死ぬのではなく、気づいたら死んでいて、気づいた時にはもう手遅れなのだと、そう思った。


なぜこんな話をしたのだろう、なぜか今、あの狂気に満ちた頃の自分を思い出す。記憶なんてほぼ無くなっていたのに、なぜ今になってこんなに思い出すのだろう。






いや、これは狂気ではないのかもしれない。あの時から、全てはあの時から始まって、あとのことは全て後付けで。この辺りの話も後で昔話として書こうと思う。

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