1日目
—diary—
9月20日
私が今ここで死んだとしても、きっと誰も気づいてくれない。腐敗が進み、死臭が外に漏れて初めて気づいてもらえるのだろう。お葬式だって誰も来ない。悲しんでくれる人もそういない。でもそれでも仕方ないと思う。
だって私は出来の悪い人間で、大学では適応障害になり留年はおろか、大学に全く行けなくなり評定も4段階評価中の1.2。内定貰ったけどこのままいけば確実に卒業できない。誰がどう見ても出来損ないだ。だから周りの人の冷たい態度にも仕方がないって思える。まぁ結構悲しいけど。
でももうどうしようもないんだ、認知療法やストレスコーピング、瞑想、マインドフルネスの書籍や論文を読み漁り、実践しても大学に行けないのだ。寧ろこれらをやったことでストレスの原因は自分じゃどうすることもできない事なんだと再認識させられて余計にまいった。
だから私は死ぬことにした。いや、正確には死ぬために生きる事にした。死ぬまでにやりたい事リスト、これをあと半年で終わらせる、そして死ぬ。それがいい。
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私はやりたい事リストに何を書くか考えながら日記帳を閉じた。空想に浸ってるこの時間が、私にとって唯一の心の安らぎだ。現実に引き戻される前に眠ってしまわないと、そう思って私はベッドに入った。とりあえずやりたい事の一つにTOEIC700点を入れよう。死んだ後に、英語の単位を落としてたのは勉強ができないからだって思われるのは嫌だ。半年の勉強で持っていくには結構なペースで問題集を進めないと…。そう考えているうちに眠りについた。