助けて
2話目です。(8月25日、つまり募集期間当日!!)
僕は、急いでそのラジオの『volume』のツマミをマイナスに回した。できるだけ強く、音が流れないように、、、いつのまにか、そのラジオはまたジジジという音を立てるだけになった。
僕はスマホを取り出して、そのラジオを出来る限り、見つけた時の状況まで分かるように写真を何枚か撮り、不気味に思いながらラジオを手に取って、1階に降りた。
1階に降りて、僕はスマホからチャットアプリを立ち上げた。
僕「なあ、これどう思う?」
そのメッセージと共に、僕はさっき撮ったラジオの写真を添付して送った。
数秒で既読がついた。暇なのかな……。
和啓「ラジオ(英: radio)無線通信により音声を送受信する技術ならびに、無線を利用した放送および、それを受信する受信機。本項で詳述する。(Wikipediaコピペ)」
こいつは、小林和啓。和啓は、とてもお調子者で、オカルト話が大好きな、僕の親友だ。
和啓「で、なんだよこれ。ラジオじゃないの?」
僕「ラジオだと思うけど、絶対に普通じゃ無いんだよ。さっきさ―――」
僕は、ラジオを見つけた経緯を和啓に送った。
僕「とまあ、かくかくしかじかと」
和啓「そういうのは本文を語る前に、内容を端折りたいときに使うやつだぜ?」
僕「そんなことはいいんだよ。で、なんかこういうタイプの話知らない?」
和啓「なんとも言えねぇ……。呪物とかじゃねぇの?」
僕「じあ、僕今呪われてるってこと?」
和啓「ドンマイ」
僕「ドンマイっておま……。。。」
和啓「で、真面目な話をすると、その音? 声ってのはまだ鳴ってんの?」
ラジオは未だ、ジジジという音を立てている。多分、音が小さいだけで、あの笑い声を流し続けているのだろう。
僕「volumeのツマミを回して、音量最小にしてるけどジジジって音が鳴ってる」
和啓「なあ、これ見た感じ乾電池式だよな? 電池抜いてみたら?」
僕「呪われない?」
和啓「今までありがとな」
僕「( ・_・)」
ラジオを手にとって、電池を入れる部分を見てみた。見た限り、カバーはスライド式で、工具は使わなくても良さそうだ。
僕は、驚愕した。そこには、電池は入っていなかった。その代わりに入っていたのは、人為的に入れられたように見える、髪の毛の束だった。
ガシャンとラジオが床に落ちる音で、自分が気を失いかけていたことがわかった。
ピロンッという音が鳴り、和啓がメッセージを送ってきた。
和啓「どうだった?」
僕「あでんちなかむた」
手が震えて、誤字がひどい。
和啓「やっぱり電池なかったのか」
僕「やっぱり?」
和啓「それ、多分呪物で合ってる。多分、“鳴き箱”ってやつだと思う」
メッセージが送ってきた後、その『鳴き箱』の記事のリンクが添付されていた。
和啓「箱の中に、音の鳴るもの、江戸時代にあった鳴き箱には、鈴を入れていたらしいんだよね。で、その鈴と一緒に、生物の死体か、人体の一部を入れて箱を閉じる。これで呪物の完成ってわけ。で、それをラジオで擬似再現したんじゃないかなって、思うんだよね」
和啓のメッセージとその記事を見ていると、ただいまー、と玄関から声がした。両親達が帰ってきた。
僕「両親達帰ってきた」
和啓「ほーん。じゃあ、鳴き箱について聞いたらいいと思う」




