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お題シリーズ4

謎の仮面

作者: リィズ・ブランディシュカ



 その仮面は謎の仮面だった。


 以前、誰が所持していたのか、どういった理由で作られたのかまるで分からない。


 気が付いた時は名のあるコレクターの元へ行きついていた。


 仮面はそのコレクターの元で、丁寧に管理され、ケースに保存される事になる。


 しかし、どうやってか夜な夜なケースを飛び出しては、そのコレクターの屋敷を徘徊するのだった。


 見回りの使用人を何人もおどしているその存在は、夜に動き回る仮面として、怪談話を広めさせていた。


 やがて、そのコレクターの屋敷に使用人がほとんどいなくなる。


 不気味な仮面のある屋敷には、勤めたくないと思ってだった。


 怒ったコレクターはその仮面をたたき割ろうとした。


 しかし、仮面は勢いよく動いてコレクターの顔に貼り付いてしまう。


 コレクターは最初はもがき、仮面をとろうとした。


 しかしすぐにやめてしまう。


 コレクターの様子から、生気が失われる。


 仮面を顔に着けたコレクターはふらふらとした足取りで屋敷を出て、そしてそのまま永遠に屋敷へ戻る事がなかった。



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