表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/88

御前会議【前編】

【ここまでの簡単なあらすじ】


漢王・劉邦から大将軍に抜擢され、北方攻略戦の総大将に任命された韓信は、その(たぐ)(まれ)な才能を開花させながら、西魏・代・燕・趙と北方四国を次々と占領して行き、その集大成と言っても過言では無い、斉国攻略戦に着手していた。


その斉国も北部・西部・東部(即墨・筥を除く)の占領を完了して、残るは田一族が(こも)る高密城を中心とした南部のみとなっており、斉国完全占領も時間の問題と思われた。


しかしながら、田一族も必死の抵抗の構えを見せており、西楚覇王・項羽の陣営との同盟締結を成功させて、着々と反撃の狼煙(のろし)を上げる準備に入っていたのである。


そんな中、臨淄城で各方面の攻略を終えた軍団と、合流を果たした韓信は、全軍に1日間の完全休養を命じて、翌日の朝に御前会議を開く旨、軍団長に命令を下した。


攻略が遅れた東部方面攻略軍などは、残念ながら丸一日の休養とは成らなかったものの、各々ひとときの英気を養うのであった…。



ー臨淄城・朝政の間【韓信陣営】ー


韓信はもっとも早く攻略を終えて臨淄城に入城したものの、今朝の御前会議に(のぞ)むに(あた)っての準備に追われたため、床に就いたのは昨夜遅くになってからであった。


総大将たる者、なかなかに苦労は多いようである。


しかしながら今朝、朝政の間に一番乗りを果たしたのもまた、韓信であった。


彼は会議を始めるに能って頭の中を整理していた。


実際のところ、昨夜あれこれと考えてみたものの、やはり敵の出方が判らねば、計画の立てようも無い。


『まずは、皆が持ち寄った情報を精査して、討議するほかは在るまい…。』


韓信は果たして自分があれこれと考えた策が、立案に叶うものかどうかを、この会議で行う討議の行く末に委ねる事にした。


「おはようございます…。」


次に入って来たのは蒯通(かいとう)である。


蒯通は韓信の軍師として趙攻略戦時より付き従っており、謂わば韓信軍の頭脳というべき存在であった。


今回の斉国攻略戦もある意味、彼の主張が『是』とされたものに(ほか)ならない。


無論最終的には全員総意の上での事では在るが、彼が強く侵攻を主張しなければ、成り立たなかったであろう。


但し蒯通に謂わせれば、『否』と言うかも知れない。


彼は皆の本音を代弁しただけ…おそらくそう考えているかも知れなかった。


「ご苦労様。どうです…よく寝れましたか?」


韓信は長期間に及ぶ北方攻略からここまでの間、作戦立案に務めている蒯通に労いの言葉を掛けた。


蒯通は目を擦りながら、欠伸(あくび)()み殺している。


「有難う御座います…何故(なぜ)かはよく判らんのですが、昨晩は(うな)されましてな…よく寝ておらんのです…。」


そう言うと、再び欠伸が出そうになって慌てて噛み殺した。


「長い間、緊張が続いておるからな…さも在ろう。私も昨晩はこの先の事を考えていて、よく寝ておらんからな…。まぁだが後少しの辛抱だ!斉国さえ攻略すればひと息つけるかも知れんからな…。大変だろうが頑張ってくれ…。」


韓信はそう言うと、フッと笑顔を見せた。


蒯通は想う…。


『この人は疲れを知らない人だな…。一番大変だろうに…。しかも私を労ってくれるが、ほぼ作戦の立案は結局(けっきょく)この人が考えたものだ…。私など幾らも役に立っておらんが、折りに触れて気を使ってくれるのだから、有難い事だな…。何とかこの人に恩返しが出来ると良いが…。』


そう想いながら、既に書簡に目を移した韓信を横目で眺めながら、蒯通は決意を新たにしていた。


「おはようございます♪」


次に入って来たのは李左車(りさしゃ)だった。


李左車も韓信中央軍団の先鋒を担っての斉国入りの一員で在る。


彼は趙攻略戦では敵方で在ったが、韓信の説諭に応じて、以降は骨を折ってくれている知能型の将軍で在る。


趙攻略後に劉邦から兵を抜かれた際に、新兵の訓練と、行軍が込んできた兵の休養を進言したのも彼で在る。


当初は『敗軍の将、黙して語らず』と謂うあの有名な言葉を吐いて、助言を拒んだが、韓信に『是非』と乞われてそう助言をしたのだった。


それ以降彼は真摯に韓信に協力を惜しまず、ここまで活躍を繰り返して来ている。


謂わば韓信にとって頼りになる男のひとりだった。


李左車自身は今回の斉国攻略戦には、最後まで乗り気ではなかった。


無論、強硬に反対した訳ではないが、交渉に入っていた酈食其(れきいき)の事を想えば、気の毒な気持ちの方が(まさ)ったので在る。


知力に対する崇拝は祖父・李牧(りぼく)譲りの彼は、酈食其が成功する事をほぼ見抜いていたので、無駄な行軍は不要と考えての事だった。


しかしながら、彼自身は趙攻略戦後から入った謂わば外様(とざま)の身の上であり、作戦承認を『是』とする者が多い中、強硬な反対は出来なかったというべきかも知れない。


「ご苦労様、体調はどうかね?」


韓信は書簡から目を離すと、李左車に声をかけた。


「お陰様で快調です…よく食べ、よく寝ました。ひと息つけましたよ♪」


李左車はまだ若いだけあって、右肩をグルングルン廻しながら、笑顔でそれに応えている。


「それは何より、これからが本番だ♪また頼むぞ!」


韓信はフッと口許を緩めると再び書簡に目を遣った。


「判っております♪」


李左車は両手を後ろ手で首に掛けると、口笛を吹きながら、のんびりと佇んでいる。


蒯通はそんな彼を含みのある顔で観ていた。


彼も李左車とほぼ同じ時期に参入した訳であるが、発言力は彼に優る。


しかしながら、今回の斉国攻略戦では消極策を提唱した李左車の考えを真っ向から否定していたので、多少の(わだかま)りを抱えていたのである。


李左車は無論そんな蒯通の気持ちは知らない。


彼は到って気持ちを引き(ずら)らない人なので、そんな事は何処吹く風ともう腹の底から気にしていない。


彼に言わせれば、謂わば実行済みの事であり、後悔してももう手遅れなのだから、くよくよ考えずに、前進あるのみだという事なのだ。


「蒯通さんどうしたんです?何か眠そうですね♪」


李左車は蒯通に溌剌(はつらつ)とした笑顔で声を掛けた。


「いや…昨夜夢見が悪くてな…大丈夫だ。心配無い!」


蒯通は自分の考えを読まれたのかと思い、一瞬ドキリとさせられたものの、平静を装いながら此れに応えた。


当の李左車はそんな蒯通の気持ちなど気づく筈もなく、のんびり構えている。


「おはようございます!」


次に現れたのは漢嬰(かんえい)宋中(そんちゅん)である。


この主従は斉国の西方面を担当し、漢嬰の(げき)と宋中の策の連携で、ほぼ無駄な攻撃を行わずに、降伏・占領を繰り返して臨淄に入っていた。


謂わば二番手の到着組である。


漢嬰は威厳を以て軽く会釈をしながら入って来たのであるが、それを承知の宋中は雰囲気を(まろ)やかにすべく、高らかに挨拶をした次第で在った。


漢嬰は『余計な事を…』と腹心を横目で見ながらも、周りに気を使う事を忘れない宋中を微笑ましく感じていた。


「ご苦労様です。此度(こたび)のご活躍には感謝申し上げる…とても心強い限りです。」


韓信は書簡を机に置くと、立ち上がって会釈した。


漢嬰に一目置いているからだが、彼に気持ち良く働いて貰わないと、この先困るからでもあった。


漢嬰は別に気位(きぐら)いが高い訳では無い。


ただそういう性格なだけなのであるが、なかなかに誤解を受ける(きら)いは有るようだった。


「気にするな…当たり前の事をしただけだ。」


漢嬰はぶっきらぼうにそう言うと韓信に一番近い席に座った。


彼自身が自分を上位だと認識しているからに他ならない。


特に他意は無かった。


但し、漢嬰は曹参(そうしん)には敬意を持って要るので、隣りとはいえ入口に近い、謂わばナンバー3の席に着席していた。


曹参は陛下の覚えもめでたく、さらに誰もが認める強者である。


漢嬰も曹参には尊意を感じており、自然と配慮が出来ているのであった。


しかしながら、彼に付き従う宋中は冷や汗ものである。


当の韓信は当然と認識しているからまぁ良い。


李左車もこの幕僚会議の中では最後尾という認識が本人に有るので構わないだろう…。


が!韓信の幕僚・蒯通は激しく(にら)みつけている。


宋中はそれが判っていたので、然り気無く(あるじ)の顔を横目で観ているが、漢嬰本人は知ってか知らずかは判らないものの、全く意に介していなかったので、その場は丸く収まった。


蒯通自身も自分が軍師とはいえ外様(とざま)である事は認識しているので、それ以上は事を荒立てない。


元より主の韓信が容認している事なのだから、無理を通せば、危うい事に成りかねない。


また主・韓信に却って恥を掻かす事になるため、(ほこ)を納めた。


宋中はそれを確認すると、ホッとした様に、漢嬰の背後に立っている。


次に入って来たのは、司馬信(しばしん)李匠(りしょう)である。


「おはようございます!」

「おはようございます!」


と二人ともお行儀良く挨拶をしながら、腰を低くして入って来ていた。


「ご苦労様です。良く少数の兵を無駄にせず、到着出来ましたね♪感服しました。」


韓信はそう労いの言葉を掛けた。


漢嬰すらも口を開き、


「ご苦労様です。後衛の儀、誠に(かたじけ)ない。」


そう言うと、自分の隣の席を勧める。


司馬信は恐縮してそれを固辞したが、韓信からも、


「遠慮めさるな…お座り下され!」


そう勧められたため、やむを得ず李匠と共に漢嬰の隣に座った。


此れを観ていた蒯通はなぜ主・韓信や漢嬰がそこまでこの男に(おもね)るのかが、理解出来ないでいる。


が!しかし…司馬信から沸き上がる静かなる(ほむら)が自然とその場を何事もなく納めている。


李左車はそれを機敏に観てとっており、穏やかな顔で眺めながら、『ふ~ん…。』とひとり御馳(ごち)た。


実際この場に居る者の中で、この司馬信という人物の本当の正体を知る者は誰ひとりとして居ない…


いや!李匠は知っているな…だがそれは司馬匠と李信との友情のためである事は先に述べた。


この際、李匠の存在は話がややこしくなるので、後でまとめる(;^_^A…。


読者の皆様には、ここで真実をお伝えしておく事にする。


司馬信は現・西夏国の王であり、前・北狼大令尹である。


北狼大令尹(ほくろうだいれいいん)とは、北方の騎馬民族を統括する、謂わば皇帝である。


彼が北方の騎馬民族を束ねる事に成った経緯はまた別の機会に語るとして、これは北の族長達の総意に依らねば就任する事は叶わない、かなり名誉ある称号であり、歴代の西夏の王達が世襲で就いてきたものでは無かった。


司馬信は騎馬民族たちの信用を得たのであるから、かなりの貢献を経ての事で在ろうと察する事が出来よう。


そしてその地位は現在、太子の叡鞅が担っている。


司馬信が初代であり、司馬叡が二代目という訳だ。


北狼大令尹…これは世襲で無いと先に示した。


つまりは司馬叡こと叡鞅もまた、北方の騎馬民族の心を掴み、そうさせるだけの貢献をした事になる。


そしてその実力を持って現在その地位に在るのだと謂えた。


あの周勃(しゅうぼつ)が一目置かざるを得なかったのもある意味理解出来よう。


さてその司馬信が今回この斉攻略戦に参戦しているのは、先に述べた様に、中華の大戦を早期に終結させる狙いのためであり、劉邦に天下平定をさせる事が中華の長期安寧に繋がると信じての事である。


西夏国は御存じのように、侵略戦争は建国理念に反するためにしないが、平和維持に必要と在れば、率先して此れに当たる…それが国の方針である。


端から見ればかなりの内政干渉に当たるが、こと中華の平和維持には敏感に反応するのはやむを得ない理由が在るのだ。


その理由はまだ明かせないが、また語る事もあろう。


では次にどの様にして、今に到るかを説明しておく事にする。


司馬信は扱いは『客将』で在る。


それは皆知っている。


ところが、では誰の客将かと謂われれば、詳しく知っている者は急に一握りになる。


まず正確なところは、劉邦の軍師・張良の客将であり、その御墨付きで漢王・劉邦から斉国に派遣されている。


そこまで知っているのは、この中では韓信と漢嬰だけ、まだ来ていない者や関係者を込みで考えるならば、周勃と曹参(そうしん)の二人、そして当の張良及び劉邦だけだ…そうそう(あと)、断言は出来ないが、蕭何(しょうか)も知っているかも知れない…。


あの抜け目のない陳平(ちんぺい)でさえ、まだ知らぬ事実だ。


陳平の場合は、極端に利害が働くため、それに抵触しない問題は捨て置く嫌いがあり、まだそこまで掴んでいない、


また張良がこの件に関しては、極端に情報封鎖を掛けず、適度に情報操作をしているため、陳平の無用な疑いを招いていないというのが本当のところかも知れなかった。


鯔のつまりはこの攻略戦関係者の中で、真実の司馬信を知る者は李匠のみ。張良絡みの件を知る者は、韓信を始め、漢嬰・曹参・周勃だけという事になる。


宋中さえも『客将』までしか知らされていない。


しかしながら叡鞅とは戦友と言っていたから、おや?と思う方もいるかも知れないが、出会いは別のところにあるので、そこまで知ってはいない。


宋中と叡鞅の物語はまた書く事もあろう。


史進も曹参と共に趙燕に会ってはいるが、やはりそこまでは知らされていない。


この二人が深く知らないのは、周勃に固く口止めされているからであった。


それというのも、漢嬰と曹参に伝えたのは周勃だからだ。


今回の悪巧(わるだく)みは謂わば周勃が二人を仲間に引き入れた形になるので、(あらかじ)め、不測の事態を考慮して、打ち明けたと言える。


ではなぜ、周勃が知っているかと言えば、張良と周勃の間に情報網が構築されているからであり、叡鞅から直接打ち明けられたのは、だいぶん後の事である。


だが流石の周勃も、張良から全幅の信頼は得ているものの、『陛下の書簡』の件までは知らされていなかったので、例の『(つぼ)()まった』訳であった。


張良も司馬信が困らぬように、現地に居る者の中で味方を得ておく必要から、周勃に『白羽の矢を立てた』と言う事だろう。


智者は智者を知ると言うからね♪


その点では、あの陳平さえも周勃には注目しているのだから、彼の力量が知れようと言うものだ。


御本人は知ってか知らずかは判らぬが、至って普段着のままの自分を貫いており、パクパク食べては咀嚼を楽しむ…という感じなのであるが…。


おや?噂をすれば…当の本人がやって来たようですよ…。少し注目して観ましょう♪


周勃は朝政の間に続く石階段を歩きながら、左手には饅頭容れを掴み、右手には竹造りの水容れを持ち、口には咀嚼中の饅頭を(くわ)えながら、のろのろと進んでいる。


こうして見ると、誰の目にも駄目人間の見本の様に(うつ)るで在ろうが、その頭の中では着々と此れからのプランの最終確認が行われていた。


すると、「よぉ♪」と声を掛けながら、後ろから追いついて来る者がいる…曹参だ。


曹参は腹心の史進を伴い、その歩く姿は、正に堂に入ったものだ。


ところが、周勃は相変わらず咀嚼しながら、ブツブツ言っており、全く反応しない。


が!曹参も史進もこうしている時の周勃が、頭を高速で回転させながら、まとめ、つまりその考えが、佳境(かきょう)に到達しつつある事が判っているため、そのまま黙ってついて行く。


石階段を抜けて、廻廊(かいろう)に入る頃、周勃はようやく背後の気配に気がついて、急に立ち止まると、慌てる様に振り返った。


「あ!」と小声が思わず口に出たが、


「曹参!それに史進も!おはよう♪」


とようやく挨拶を返す。


続いて、恥ずかしそうに、


「いつから居たの?御免よ…。」


と謝った。


『相変わらずだな…。』曹参は想う。


だが、この頭脳には何度も救われて来ている…それが骨身に()みているため、怒らない。


「大丈夫だ…気にするな!」


曹参はそう応えて笑った。


史進も背後から、軽く会釈を返す。


「どうだ!悪巧みは完成したか?」


曹参は周勃に並んで歩き始めるとそう聞きながら、肩を組む。


周勃は照れながら、「うん!大丈夫だと思うよ♪」と応えた。


「俺の出番は在るんだろうな?」


曹参は念を押すように目配せする。


「もちろん!こき使うから覚悟してよね?」


周勃はニマッと笑った。


「それなら良い!任せるぞ…。」


曹参は快活に笑いながら、周勃をギュッと抱き締めた。


周勃は苦しそうに(もが)いている。


『本当に仲の良い事だ…いいコンビだな…。』


史進はそう想いながら、後に続いた。


だいぶん待たされたが、ようやく曹参・周勃が朝政の間に入って来た。


史進も頭を下げて中に入る。


「おはようございま~す♪遅れてすみません!」


周勃は照れ隠しに大声でそう言うと曹参に続いて席に着いた。


韓信は両名が席に着くのを確認すると、労いの言葉を忘れない。


「お二方とも昨日はご苦労様です。余り骨休めとは為らなかったでしょうが、宜しくお願いしたい…。」


曹参も周勃も軽く会釈を返した。


これで総勢名の関係指揮官が揃った事になる。


ここで今一度、お復習(さらい)して置く事にする。



【ー斉国攻略軍(韓信軍)陣容ー】


総司令官・韓信…全体指揮と中央軍を束ねる


副司令官・曹参…左軍の将(東方面軍司令官)


副司令官・漢嬰…右軍の将(西方面軍司令官)


副司令官・周勃…後軍の将(東方面軍副司令官)


先鋒将軍・李左車…前軍の将(中央軍副司令官)


軍師幕僚・蒯通…韓信付の軍師(中央軍)


客将待遇・司馬信…後軍の将(西方面軍副司令官)


客将待遇・李匠…後軍補佐(西方面軍幕僚)


左軍副官・史進…左軍副軍団長兼軍師


右軍副官・宋中…右軍副軍団長兼軍師



以上が『御前会議』に召集された陣容となる。


『御前会議』というとどうしても王或いは皇帝が召集する会議という意味合いが強いが、この場合韓信は、漢王・劉邦から全権を委任された総司令官であるから、そう呼んでも構わないだろう。


その証拠に、劉邦はわざわざ韓信に対して、左丞相の位を授けたり、斉攻略を命じる際には、趙国の相国(丞相より高い位)に任じたりしている。


何よりも召集された各将が誰も異を唱えないので、皆一葉に劉邦(陛下)の代理人だと認識していたと思われる。


韓信は召集が完了すると、各人の顔をひと通り眺めながら、「御前会議」の開始を宣言した。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ