49話
次に職業による能力値補正値だが、これも単純に、それぞれの職種で必要なる能力値が上がり易いと言うモノだ。
初期に選べる職業は『戦士』『魔法使い』『神官』『弓使い』『作製者』の五つがある。
全て、職業名の前に『見習い』と付くが。
戦士系であれば『力』と『体力』の成長率が三十パーセント追加される。
魔法使いであれば『知力』と『魔力』に三十パーセント。
神官だと『知力』『体力』『魔力』それぞれが二十パーセントの追加となる。
弓使いは『力』『体力』『素早さ』がニ十パーセント。
最後のクラフターは特別で、『全ての能力値』が三十パーセント追加となる。
これらの能力値の追加分を種族の成長率に足した数値が、レベルアップ時に上がる確率となる。
ドワーフに見習い戦士の職業を選ばせると、力と体力の成長率は八十パーセントとなり、毎回のレベルアップ時にほぼ上がる可能性がある。
その逆に魔力と知力は十パーセントのままなので、どれだけレベルを上げても初期値のままの場合もある。
極稀に、その弱点をカバーしようと、エルフの戦士やドワーフの魔法使いを選択するプレイヤーも居るが、最終的には中途半端なキャラになりやすい為、地雷認定される事が多いが…。
ユウキの知り合いに、エルフの戦士を極めたプレイヤーが居る。
並み居るプレイヤーの中でも自分の我を貫き、最終的にはユウキと同じ『浮遊大陸』所持者にまでなった人物だ。
ちなみに、彼と知り合う切っ掛けになったのも、その地雷振りからの無茶振りがあったからだ。
本人曰く、『エルフの戦士が使っても高火力になる武器を造って。素材はいくらでも持って来るから』との事だった。
正直、『面倒な客』だと思っていたので、最初の頃は適当にあしらっていたのだが、いつの間にかひ弱なハズのエルフが、高威力の技を使ってプレイヤーやモンスターを倒して行くのを間近で見て、ついついユウキも親身になって協力してしまった。
気が付けば、彼のお陰で生産職でもトップレベルのキャラになったのは皮肉としか思えない。
閑話休題
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リリーナの能力値に話を戻すと、同じレベルのNPCと比べれば、かなりの差が開いている。
『有翼族』の能力値の上がり具合は、エルフの上位種と言われる程の優遇種族だ。
エルフと違い、力と体力が四十パーセント上がる為、職業を選択していない時点で、人間族を超える上昇率となっている。
たかが四十パーセントと侮るなかれ、この素の能力値アップにヴァルキリーと言う専用職業を選択する事で、さらに成長率が上がってしまうのだ。
最終的には。力と体力が七十パーセント、魔力と知力が百十パーセント、素早さが六十パーセントと言うバケモノ成長率になる。
ちなみに、成長率百パーセントを超えると、通常のニ倍の能力値アップになる事がある。
リリーナの場合、魔力と知力がレベルアップ時に、通常『五』上がるとしたら、有翼族のヴァルキリー選択時は倍の『十』上がる可能性があると言う事だ
他の特殊な職業に、これを超えるブッ壊れ成長率もあるのだが、それでもトップクラスと言っても良い成長率だ。
一部には、『この成長率の自キャラ作製を求む』との要望を運営に出した猛者もいるらしいが、『こんなの、ゲームバランス破壊じゃねぇか』との意見が根強い為、NPCのみの採用となっていた。




