36話
ユウキの古風と言った事を気にしたのか、その後の返答に関しては、多少考える素振りを見せながら普通に喋る精霊達。
「喋り辛いのなら、さっきまでの話し方でもいいけど?」
「問題ありませんヨ主様、あの挨拶は、人族の言葉を聞き、覚えものデス。そう言う挨拶が普通だと思っていたものデスし」
「お、おう、そうなんだぁ…」
誰だよ、こんな古風過ぎる挨拶教えたの?ちょっと運営さん?!
困惑した顔をしながらも、気持ちを切り替えようとするユウキ。
それを笑顔で見る精霊。
何故か警戒心剥き出しのリリーナ。
何このカオス?さっきの三倍混沌具合加速中なんだけど?
何度も深呼吸をするユウキたったが、何とか気持ちを押さえると、改めて目の前の人物達を見た。
目の前に居るのは五人の女性…いや、女性に見えると言うべきか?
向かって右側、緑色の長い髪をした女性。
目を閉じジッとコチラに意識を向けているようだ。
あれだ、目を開けたら神の領域に達してとんでもない必殺技使ってきそうなかんじ?
その左、茶色髪の女性。
コチラは肩に掛かるか掛からないかのストレートで、何やら楽しげな目をコッチに向けている。
あれ?この人、某有名な女性英雄(それ以上いけない)
そして真ん中、赤髪の女性。
何で髪の毛が上に向かって畝っているのでしょう?
クネクネと生きてるかのような動きに、少々引いてしまう。
キリッとした目が、まるで獲物を見るようにコッチを見ているし。
クネクネ髪の左側、金髪の女性?女性だよな?多分…ってくらい背の高い人。
顔を見ると、とても整った顔をしていて、所謂『有名モデルさん』とでも称したらいいんじゃないかってレベル。
この人だけは微笑ましい目をコッチに向けて来ている。
その左、水色の髪の女性。
他の面々と違いこの人だけは、如何にも女性って見た目をしている。
ってか、オドオドした感じで金髪女性の背に隠れようとしているけど…君、気が弱そうに見えて実は強いんでしょ?俺、知ってる。
「やっと主様に呼んでいただき、我ら六大精霊、感激しておりマス」
「「「しております」」」
さっきから話をしていた有名モデルさん…名前聞いてないし、もうモデルさんでいいか?が中心となって挨拶をしてくれた。
タイミングが物凄く合ってるんだけど、練習したの?
「えっと…呼んだ?俺が?」
「はい、主様が我らを呼んでくださいました」
「ずっと周りに居たっていうのに、全然気付いてくれねぇんだもんな〜」
「『火』よ、主様に向かって何だその言葉は!!」
「うるせぇよ『風』、ひゅーひゅー唸るってんじゃねぇ!!」
「何!!」
「アタシを挟んで言い合いしないでくれないかなー?迷惑なんでー」
「ウルサイ『土』、お前は黙っていろ」
「さっきから煩くしてるのってー『火』だよねー」
「あの…『光』、止めなくて…良いんですか?」
「いいのです、好きにさせとけバ。『水』は優しいのデスね」
「あの『光』、頭を撫でるのは止めて下さい」
俺の目の前で、精霊を名乗る女性 (暫定)が言い合いを始めた。
何ぞコレ?!




