149話
結局あの後、『親方』呼びが気に入らないと言うリリーナの意見(圧力)で、親方『様』となった、
いや、様付けただけやん?!それでいいの?え?いい、そうですか…。
いかん、また変な所で変な茶々が入ってしまったよ。
「あ〜リリーナ、続きを話していいよ」
「ですがマスター」
いいからホント、俺もその先、浮遊大陸が崩壊した後の話が聞きたい所だから。
「それでしたら、夜にでもお部屋にお伺いいたしますが?」
「いやいい、今ココで皆に聞かせてくれればいいから。ほら、ドワーフ達もエルフ達も待ってるし」
そう言って指差せば、テーブルの向こう側でコッチのやり取りをジッと見ている面々の姿が。
エルフ達も、涼しげな顔をしながら紅茶を飲んでいるが、目だけが何やらギラギラしてます。
何、君らもそんなに聞きたいの?
…って、『君ら』なんて年下に話しかけるかのような言い方をしているが、この部屋にいるエルフ達は、全員ニ百歳を超えているんだそうだ。
おぉう、ニ百歳って…って思ってたが、エルフ曰く『エルフは人間族の十倍以上の寿命がある』らしく、彼らの基準で行けば、ニ百歳は人間族の二十代にあたるそうだ。
いや、二百年生きているエルフを人間の二十代と一緒にするのはどうかと…。
かと言って、気軽に話し掛けるかと言うと、それはまたハードルが高いと言うか何と言うか…扱いが難しい。
本人達は
「我々は、エルフ基準で言えば若造です。なので、主には今迄通りにしていただければと」
無茶言うなぁー!!
コッチの十倍…実年齢の方だが…近く生きてきた人に今迄通りって…無茶振りもいいトコだ!!
っと、憤っていたのだが、結局彼らに押されて『呼び捨て』&『敬語無し』でとなった。
なんだろう…解せぬ。
同じ流れで分かったのだが、ドワーフ達の方は、全員百五十歳前後なんだそうだ。
コッチもコッチで、この年齢辺りが人間族の二十歳になるらしい。
二百歳のエルフと百五十歳のドワーフが同年齢って…。
まぁ、既に分かると思うが、彼らドワーフ達も俺に『エルフと同じ扱い』を言ってきた。
ってか、見た目だけで言えば、四十代から五十代のオッサンに見えるドワーフ達なのに、エルフと同じって…無茶を通り越して無謀過ぎない?
エルフの方は若く見えるから、二十代でも問題無い…気もするけど、ドワーフ達は…うん、分かった分かった、君らは若いんだね?うん、分かってるから、ちゃんと若者として扱うからブーイングをしない!!
リリーナも、その程度の事で怒らない!!
エルザ、お腹抱えて笑ってないで助けろよ!!




