表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
141/1236

140話


「さて、これでやっと落ち着いて話せると思うんだが…」


中央部分、扉から入って北側、一番奥にある豪華(あくしゅみな椅子に座る俺。

そこから見て右側、西側で窓がある方にドワーフ達が、壁側にエルフ達が座っている。


ドワーフ達は最初、誰が何処に座るかで少し揉めたようだが、一番奥、つまり俺に近い所に座ったのはガルゴースだった。

いや、そんなイヤそうな顔せんでも…って思ってたらガルゴースの視線が俺の後ろに?


「リリーナ」

「…」


睨むんじゃない、話し合いの為に呼んだんでしょうが…まったく。

無言で視線を逸らしたリリーナを一瞥すると正面を見る。


ドワーフ達が十人とエルフ達が十人。

エルフ達の方は、ドワーフ達と違い素直に座っていた。


ってか、ボソボソと微妙に聞こえる話から、ちゃんと序列順で座っていたようだ。

当然ながら、俺に近い所に座っているのはフェアラスだ。


やっぱ偉い人だったんだな〜うん。


静かになった室内に、飲み物の乗ったワゴンを押して八人の女性が入って来た。

おぉ〜メイドさんだよ、すっげぇ〜マジかよ。


思わず見とれてしまって『んん!』っとリリーナに咳払いされてしまった。

やべぇ、殺気じゃないケド、何か訳の分からんモノが突き刺さってる感覚?


それにしてもこの城、メイドさんっていたんだね。


「私達だけでは、城の維持管理に支障が出てしまいますから。住民の中から役立ちそうな者達を雇入れています」


へぇ〜、そうだったのか。

いやまぁこの城、ゲーム的には一番小型だけど、それでも現実になると、それなりに広いからね。


ちなみに、現在何人雇っているのか聞いてみたら、メイドとして獣人が五人にエルフが三人、料理人としてドワーフ、エルフ、獣人が一人づつ、庭師としてドワーフが一人の合計十ニ人だそうだ。

メイドは、当然ながら全員女性で、料理人と庭師は男性だ。


「いや、いくら小さい城と言っても少な過ぎない?」

「そうですね。これを機会に人員を補充しますか…」


リリーナが顎に手を当てて考え込みだした。

やっぱり少ないと思ってたんだね。


エルザとリリーナを除いた全員の席に飲み物が置かれたが…よし、チョット待て、言いたい事が出来た。

何で俺のコップの中身が『オレンジジュース』なんだよ?


「絞りたてで新鮮ですよ?」

「うるさいリリーナ、そういう問題じゃないんだよ!!あと、ナチュラルに俺の心の中を読むな!!」


小声で怒りながらコップの中身をひと息に飲み干す。


「おぉ〜、良い飲みっぷりだね〜相棒」


ニヤニヤしながらからかってくるエルザ。

うるさいよ君も!!

まぁ、ジュースは旨かったから別に良いが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ