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137話


朝食終了後、着せ替え人形扱いされる。

とは言うものの、着る服はシンプルなシャツとズボンだ。


俺としてはジャージでも良かったんだが…


「臣下に会うのですから、立場に合ったお姿をしてもらわないと」

「えぇぇ〜?!」


誰だよ臣下って?え、ガルゴースとフェアラスを含めたドワーフ達とエルフ達の事らしい。

いや、臣下って…大袈裟過ぎないかな?臣下にした覚えもないんだけど…まぁ、言うだけ無駄な事は分かってるから言わないケドね…。


結局、一時間程の着せ替えタイムが終わり、椅子の背もたれに体を預けてグッタリとしている。

眼の前のテーブルの上には、飲み物とお菓子が置かれている。


いやホント…異世界転生モノのお約束が一切使えないのは…ぐぬぬ。


「何やってんだよ相棒?百面相か?」


人の顔にイチャモン付ける気かねエルザよ?コレは平常だからな?普通たからな?

俺としては、お菓子無双とか色々したかった…って言う程じゃないな、うん。


「ふ〜ん、よく分からんがまぁいいか」

「よくありません!!マスター、言いたい事があるのでしたら何でもお聞きします」


落ち着けリリーナ!!それとエルザ、君は落ち着き過ぎだ!!

まぁ、それが良い時もある。


「それで、ガルゴースやフェアラスは何時来るんだ?」

「はい、そうですね…」


そう言うと、背後にあった時計を見るリリーナ。


この世界、しっかりと時計がある。

昔ながらの置き時計で、ゼンマイの代わりに魔力で動くらしい。


いや、別の意味で凄いな異世界。


時間に関しては、一日二十四時間と現実世界と同じだ。

この時点で、何とな〜く予想が付いたのだが…


「持ち込んだのは、初期の異邦人達です」


運営ぃぃぃぃぃ、またお前達かぁぁぁぁ!!

その時に、この時計も持ち込んだんだそうだが…どうやって作ったの?


「基本的な部分はドワーフの職人が、魔力を使った動力炉はエルフの職人が作ったそうです」


凄えよ異世界の職人、何処まで理解出来てるんだ?

ってか運営、時計の構造知ってたの?だとしたら逆に凄いんだけど…

っと思った所でふと我に返る。

そう言えばこの世界、伝えていなくても、いつの間にか伝えた事になってるモノもあったんだった。


例えば月日、一年間は三百六十日で、ひと月は三十日となっている。

しかも、カレンダーが発行されていて、市民にもしっかり伝わっているそうだ。


「カレンダーも異邦人から?」

「あぁ、そうだが何だ?」


いや、異邦人の影響って凄いな〜って思っただけだよ、うん。

まさか、食事だけじゃなく他にも色々広がっているとは…この海のリ○クの目をもってしても云々かんぬん。

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