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131話

王…って言うか、領主って感じなのが俺の立ち位置かな?

まぁ、ゲーム上で言うなら『王』って位置は間違いでは無い。


実際、俺が倒されれば領地は全ボッシュ〜ト、倒した相手のモノになるし、俺自身は、その時持っていたアイテムやお金のみで領地外へと放り出される…らしい?

なった事は無いが、領地攻めに負けたプレイヤーの噂は聞いていたので、まぁ…最悪な状況だよな。


領地内の倉庫にある品物もお金も全部没収…うん、大きな領地を攻めたくなるプレイヤーの気持ちも分かる。

キング·オブ·キングオンラインのプレイヤーサイトでも、『何処の誰々が攻め易い』とか『誰々はもう少し発展させてから攻めよう』とか、情報交換と言う名の牽制をしていたから。


俺のフレンドにも、ワザと隙があるような情報を流して待ち構えていたから…ね。

彼の場合は、自分の領地だけではなく、強い仲間も抱え込んでいたから出来た事…うん、ソロで生産職の俺には無理だわ。


そんな話は置いといて…城を出てからかれこれ一時間程は歩いてきたが、行く先々、何処も畏も瓦礫だらけ。

いやまぁ…分かっていた事だが、今回の浮遊大陸落下の影響の大きさに目眩がする。


浮遊大陸中央に位置するココでこの被害、地方になるとどれだけ大きいのか…うん、聞きたくないよ…聞かない訳にはいかないけど。


「リリーナ、大陸全体の被害状況はどれ程か分かる?」

「申し訳ありませんマスター、まだ調査中です」


何故か恐縮されたけど、そこまで深刻な話をしたい訳じゃないんだけど?

単純に気になっただけだし、そもそも浮遊大陸全土の情報をまとめるとなると、それなりに時間もかかるだろうし…嫌がらせじゃないよ?


「ある程度分かったら、中間報告でいいから教えて」

「はいマスター」


うん、素直に頷いた、オマケに機嫌も良くなった…なんで?


「やれやれ相棒、お前は乙女心ってもんを分かって無ぇな」


何か訳知り顔なエルザが鼻を鳴らして言ってくるケド…『お前が言うな』と思った俺は悪くない…うん。


「何か失礼な事考えてなかったか?」


エルザに首根っこ掴まれて持ち上げられたけど、俺は猫じゃねぇ!!降ろせ〜!!


「はっはっは〜、こうしてると可愛いねぇ」


くっそ、フラフラと振り回すんじゃねぇよ!!ほら見ろ、周囲の人…いや、ドワーフやエルフ達が物珍しそうに見てくるじゃねぇか!!

さて、どんな文句を言ってやろうかと考えていたら…


「ところで相棒、お前は何処まで行く気だったんだ?」


おっと、文句言う前にエルザからの質問が来た。

そう言えば何処行くか言ってなかったな。


「そうだな…取り敢えず南の港町まで行きたかったんだが」


そう言ったら、エルザとリリーナ二人して、目を丸くしていた。

何だよ、俺変な事言ったか?


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