129話
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ゲーム、キング·オブ·キングオンライン上では、領地を得た際、そのマップ内に存在する街や村は、全てプレイヤーの物となる。
自身の得た領地経営をする為に、各村の問題点を洗い出し、金を掛けたり素材を提供していく事で、村から町へ、さらに町から街へとレベルアップさせていく。
ちなみに、町とは人が住む住宅地の事を、街とは店舗が中心となった所の事となっており、ゲーム内では、町の発展系が街という扱いになっている。
町や村には税率が設定されており、発展させれば当然、納めるられる税収も上がって行く。
とは言え、納められた税収から自身の領地の維持費を運営に払わなければならない為、この税率を無駄にイジるのはよろしくない。
ちなみに、初期の税率は四十パーセントになっているが、プレイヤーの意思で上げ下げする事も出来る。
税率を下げた場合のメリットは、住民が増えやすくなる事だ。
この住民が増えると言うのは、生産性にも直結する為、以外と馬鹿には出来ない。
ただし、デメリットもデカい。
税率を下げれば当然税収も下がる。
そうすれば維持費にも影響が出てしまう。
逆に税率を上げればどうなるか。
メリットは、当然ながら税収が上がる事だ。
税収が上がれば維持費も不足する事は無くなる。
しかし、こちらもデメリットが大きい。
税収が上がれば上がる程、住民が逃げ出してしまう。
住民が逃げ出すと、その分税収が下がってしまう。
他にも色々なメリット、デメリットがあるが、基本税率はイジらない方が良いとされている。
この事を知ったプレイヤーからは、『そんな所を現実的にしなくても』と不評だったりする。
しかし、一部のプレイヤー達からは『やったぜ、悪役プレイが出来る』とノリノリ発言が飛び出したりする。
ちなみに、悪役プレイをやった人物の領地の名は『洛陽』と名付けられていた…君、実は三國志好きやろ?董卓プレイか?董卓プレイがやりたかったんか?
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さて…何故急に税率云々の話になったのかと言うと…
「国庫からの支援?」
「はいマスター」
リリーナから、今回の災害に対して国庫からお金を出してはどうかとの案が出たからだ。
何でも、全損した家屋が予想以上に多く、復旧させるにしてもかなりの労力が必要になる。
当選、その分お金もかかる訳で…。
「なるほど、それで国庫かぁ〜」
「はい、各街の被害も深刻な状態で…」
この五日間で、各地からの報告はあったらしく、それをリリーナがまとめてくれてたらしい…うん、何かゴメン。
結果、それらの修復に国庫からの資金を使いたいらしい。
いや、別に俺の許可取らなくてもいいんだけど?




