102話
そんなこんなで出来上がった『浮遊大陸十三将』の設定…だったが、あくまでもゲーム内、キング·オブ·キングオンライン上での話。
しかも、ユウキ自身の脳内設定とでも言うべきものだったはずだ。
『なんでソレが適用されてんだよ?』
「マスター?」
「あ、はい、聞いてますよ、うん」
やべぇ、ちょっと気が逸れてる内に話が進んでた。
しかも、魔力云々話が終わってた。
えっ、それでいいの?魔力の話は?なんて思ってたら
「そのお顔では分かってませんね?そもそも、限界まで魔力を使えばどうなるか、子供でも分かってる危険な事なんですよ?その危険性を分かっていただくには、魔力操作に長けた者達に任せるのが一番ですし」
「よし、ちょっと待った。何だか話が変な方向に行ってる」
限界まで魔力を使うのが危険?つまり、魔力、あ〜ゲーム的にはMPがゼロになると、最悪死ぬとか何とか?そんなシステムじゃなかったような?
「マスター?」
「リリーナに聞きたいんだが、魔力がゼロ、完全に使い切ると人はどうなるんだ?」
そう聞くと、何故かリリーナとエルザが顔を見合わせる。
「当然死にます」
「マジかぁ〜」
やっぱり、ゲームとは仕様が違う訳だ。
そう思いながら、ベッドの上で頬杖をしながら考え込むユウキ。
ゲームでは、たとえMPがゼロになってもキャラクターが死ぬ事は無く、戦い続ける事が出来る。
でも、彼女達の世界観、ルールで言えば、魔力を使い切った瞬間に死が訪れる。
この違いは何なのか?そして、俺が気絶した事が魔力の使い切りが原因であれば、俺自身の体も彼女達の世界のルールに合わさせられた…適合されたとでも言うべきか?
う〜んう〜んと唸り声を上げながら考え込むが、現状どうにもならないと匙を投げる。
『リリーナが言う事も、あくまでも仮定の話だし、双子とやらに聞くしかないか。にしても、双子…確か『小人族』を選択したんだっけ?』
ゲーム時に作ったNPCの情報を思い出しながら、どうだったかを考える。
北斗の七将の一将であり、二人で一つの将…と言う設定だったハズだ。
実際には、当時追加された新職業に合わせて作ったキャラだ。
小人族と言うのは、某有名指輪の小説の主役であるホビ…何ちゃら族や、某有名ゲームに出てきたタル…何ちゃら族のようなキャラ達だ。
このキング·オブ·キングオンラインでは、『リング族』又は『リングリング族』と呼ばれている。
能力としては、素早さが一番成長し、次に魔力が高くなる傾向にある。
実は、育て方によっては恐ろしいキャラになる可能性がある。




