小説家ちゃん再来
光輝に目をつけられた小説家ちゃんこと加藤栞、
初登場にしてマスゴミっぷりを披露し、創英に無視されていた
あの加藤栞が創英の家の前で出待ちしていた!
「ふっふっふ...今日こそ聞き出しますよ!柳さん!」
「知らん、帰れ」
「そんなこと言わないでくださいよぅ...」
「はぁ、俺の寝取られ話をしても大したものじゃないぞ、自称小説家。」
「自称じゃありません!ちゃんと読んでから言ってください!それと私の名前は加藤栞です!」
「......確かに、読まないで憶測で言うのは失礼だったな。」
俺がそういった瞬間小説家ちゃんの顔がパァッと明るくなり、ニヤリとした。
「そうです!そうです!ちゃんと読んでから言ってください!ついでにお詫びとして柳さんの寝取られ話を...」
「調子に乗るな。」
「うう...お詫びと称して寝取られ話を聞く作戦...失敗しました...。」
「そりゃそうだろ、そんなことで聞き出せるわけ無いだろ」
「確かにそうです...ハッ...私の小説!ちゃんと読んでくださいね!!」
そう言いながらズズイと俺にスマホを見せつけてくる。
「わかったわかった、後で読んで見るから。」
「本当ですね!!絶対見てくださいよー!!!」
そういって満足したのか学校に走って行った。
「...読んでみるか」
...面白かった。
なんだか負けた気分だ。
一方その頃小説家ちゃんは、
「あっ!!!寝取られ話聞くの忘れてました!!!」
「うう...今度こそ聞いてやりますぅ!」
学校につく、やはりというべきか光輝が話しかけてきた。
「よう!創英!今日はこの前の女の子連れてないのか?」
「別に...」
「.......チッ」
光輝は自分の机に戻って行った。
....なんだったんだ?
放課後、いつものように俺の前を歩く紬と光輝。
後ろから小説家ちゃんの声がする気がする。
「柳さ〜ん!!!」
チッ...聞き間違いじゃないか。
小説家ちゃんのでかい声にもちろん光輝と紬も振り向く。
光輝は小説家ちゃんを視界に入れるとニヤァと笑った。
「柳さん!柳さん!今こそ聞かせてもらいますよぉ!!」
「おとなしく帰れ」
「そっそんな辛辣な...」
俺たちに近寄ってくる光輝。前で待機している紬
「どうしたんだい?お嬢さん、僕の親友の!柳創英になにか?」
顔をあげる小説家ちゃん。
「親友さんですか!?ふっふっふー!柳さん!あなたの運の尽きです!
あなたの親友さんから根掘りはぼり寝取られ話を聞いてやります!!」
寝取られ話と聞いて一瞬顔が固まる光輝。
だがすぐに持ち直していつもの印象の良さそうな甘いマスクに戻る。
「ああ、創英の親友である僕になんでも聞いてくれ」
はぁ、めんどくさいことなった...
読んでくれてありがとです。