寝取られた後
なぜ市香さんはあんなことを言ったのだろうか。
つくづくいみがわからない。
学校に向かいながら考える...
結局答えは出ないまま学校についた。
「なあ!柳!お前彼女寝取られたのか!?」
名前も知らないお調子者が話しかけてくる。
「ああ、そうだが...それがどうしたんだ?」
「それがどうしたって...ええと...特になんでもない!じゃあな!」
俺の答えが思ったものと違ったのか名も知れぬお調子者は去っていった。
それにしても俺が彼女を寝取られたという噂が広まっているようだな。
十中八九光輝の仕業だろうな、俺の昨日の反応からこんなことをしたのだろうがいったいなんの意味があるのだろうか。
そんなことを考えていると、諸悪の根源こと光輝が近づいてきた。
俺を通りすぎるように歩き、さり際に喋ってきた。
「気分はどうだい?負け犬クン」
「べつに」
「チッ...まだ強がってんのか、いい加減認めろよ、お前は俺に彼女を寝取られた負け犬さ」
そういって去っていった。
何を勘違いしているのだろうか?
俺は何も強がっていない、お前に興味がないだけなのに...
それからはクラスのみんなの可哀想なものを見る目にずっとさらされた。
いつもどおり昼食をとろうとすると、また紬がやってきた。
「あなたより光輝くんのほうがよっぽどいい男よ!あなたの短小よりも光輝くんのほうがいいわ!」
「そうか」
お前とセックスなんて一度もしてねえよという言葉は飲み込んだ。
(実は光輝は日本人の平均より下なのだ!)
「言いたいことはそれだけか?」
俺がそういうと紬は顔を真っ赤にして怒った
「ふんっ後悔しても遅いんだから!!」
そういって去っていった。
あいつはなにがしたかったんだ?
つつがなく授業は終わり、帰る時間だ。
光輝と紬は俺の前を歩いて見せつけてくる。
じせつ光輝がこっちをチラ見してくる。
そして二人はラブホ街へ消えていった。
ほんといったいなにがしたいのか。
そのまま家に帰り、母親の手料理をたべ、軽く父親と談笑をして寝た。
そして次の日、その翌日も、そんな日々が続いた。
ラブホ代、あいつらダイジョブかね?
読んでくれてありがとです