市香のおもい
思ったよりも好評で驚いております。
【西園寺市香視点】
創英くんからの電話の後、私は信じられない気持ちだった。
「もうっ、光輝くんがそんなことするはずないのに...なんであんなひどいこと言うの!?」
そんなふうに思っていたが、いざ光輝くんと会うと言いしれない焦燥感が沸いてくる。
そんな風に思いながら光輝くんと会う。
「どうしたの?市香さん、そんな浮かない顔して...」
「えっええ、なんでもないわ。心配してくれてありがとう...」
とっさに返した。
光輝くんの顔を見ると創英くんから言われた言葉が頭をよぎる。
『あなたの彼氏、浮気してます。』
『本当です、昨日この目で情事にふけってるのを見ました。...俺の彼女と』
そんなはずはないと思うほど疑惑の念が募っていった。
あの笑顔の下には黒い部分があるのではないかと思ってしまう。
このままではだめだと思い、私は探りを入れた。
「ねぇ、光輝くん、もしかして最近、紬ちゃんと会った?」
「?...おかしなこと聞きますね」
「いっいえ別に光輝くんが紬ちゃんと浮気してたらどうしようとか考えてないわよ!?」
私がそういった瞬間、光輝くんの顔が固まった。
「.....そんなことあるわけないじゃないですか」
「だっだからそうだったらどうしようと考えてただけよ?」
その後は何事もなく喋って家に帰った。
家に帰った後も創英くんの言葉が気になり、いても立ってもいられなくなった。
私はすぐに家を飛び出し光輝くんを追った。
幸い、私のことを家に送ってくれてたからすぐに光輝くんは見つかった。
私は光輝くんを尾行する。
光輝くんが浮気しているわけないと思いながら。
光輝くんは紬ちゃんの家に向かっているように思える。
どんどん私の心は揺れ動いている。
ついに光輝くんは紬ちゃんの家についてしまった。
そう、きっとなにか相談にのるだけよね?
そう信じるしかなかった。
ピーンポーン...
光輝くんが呼び鈴を押した...
『はーい』
そんな声とともに紬ちゃんが出てきた。
「やあ、紬ちゃん、来たよ」
「うん!今日も親はいないから濃厚な寝取りエッチしようね♡」
「ああ」
そんな会話を聞いて疑惑が確信に変わった。
悔しい。
なんで私じゃないの?
そんな思いが頭の中でぐるぐる回る。
光輝くんは紬ちゃんの腰にてをやりながら一緒に紬ちゃんの家に入っていった...。
玄関でおっぱじめたのだろう。
二人の嬌声が聞こえてくる。
私は走って逃げた。
思えば最近、光輝くんはあまりエッチしてくれなかった。
その理由は紬ちゃんと浮気してたから?
そう思うとそうとしか思えなくなる。
家に帰って何気なく視線を這わせる。
『寝取り返し』
そんな言葉がタイトルに入ってる本を見つけた何気なく私はその本を読んだ。
その本の内容は浮気された男が間男の彼女を寝取り返しする内容だった。
私はこれだと思い、創英くんに電話をかけた。
「はい、もしもし」
「創英くん、あのね、創英くんの言った通り光輝くん、紬ちゃんと浮気してたの...」
「でしょうね」
「うん、悔しいよ創英くん...」
悔しい...
「はあ、そうですか」
「だから私見返したい!だから...ねえ、創英くん...」
そう!見返したいの!
「なんでしょう?」
「寝取り返し、しない?」
私はもちろん同意してくれると思い、言った。
「は?するわけないでしょ?」
「.........え?」
...........え?
「そんなくだらない内容で電話かけて来たんなら切りますね」
「えっちょm)
なんで?
創英くんも紬ちゃんを寝取られて悔しいよね?
ねえ、なんで?
読んでくれてありがとです。