自覚
一日最低1話投稿にするンゴ
「はい?」
おれは何を言っているのだろうか、加藤に問いかけてもわかるわけ無いだろう。
「いや、忘れてくれ。」
「なんですか!なんですかぁ!もしかして私にネタを提供してくれようと!?」
「忘れませんよぅ!さあさあ言っちゃってください〜い!!」
...そうだった、こいつは俺に会った時、取材と言って聞きに来たんだ。
選択肢を間違った...
「いや、ほんとに...なんでもないから」
「う〜む、あの寝取り魔をいい気味だと思ったって普通のことじゃないんですか?」
勝手に話を進めてきた。
はぁ...いつもこいつのペースだ。
「たしかに普通のことだろうな、でもな、俺は光輝に興味がないはずだったんだ」
そう、興味がなかった。
「へ〜、あんまりよくわかんないですけど、結局それって光輝さんに興味がありますよね、今。だったら興味が沸いたってことじゃないんですか?」
興味が沸いた?俺は壊れてない?
「じゃあ、俺は壊れてるわけじゃないのか?」
「?、壊れてると自分で言う人が壊れてるわけないじゃないですか、柳さん、厨二病ですか?」
つまり俺は壊れてないってことか?
「......つまり俺は壊れてないのか?」
「知りませんよ、自分が壊れたいなら壊れればいいんじゃないですか?壊れたくないなら壊れてない証拠です。」
俺は壊れたいのだろうか?壊れる?壊れるってなんだ?
「って私こんな変な会話しに来たわけじゃないですよ!私が流した噂でいい気味ですねって言いに来ただけですよ!」
「て、話聞いてますか?お〜い」
加藤の言葉が頭に入らない。
俺は壊れていない?
今光輝のことをいい気味だと思った。
つまり俺は光輝に興味がある。
でも今になってなんで?
俺は加藤の言うことを無視して言う。
「俺は壊れてたはずだ、でも今は壊れてないらしい。光輝のことをいい気味だと思ってから俺はずっと混乱している」
「話聞いてないし...あの寝とり魔が少々ひどい目にあってそう感じたんなら、今までのあなたの心は強がってただけなんじゃないですか?それで今少しスッキリしたからあなたの本当の気持ちが表に出てきたとか?」
「強がっていた?」
「人間本当に辛いことがあると殻に閉じこもっちゃいますからね。」
「じゃあ、俺は光輝に対して強がっていただけ?自分では気づかずに?」
なんだ...この感情は、なんだか...すごく....
恥ずかしい。
読んでくれてありがとです。




