感情
ざまぁに向けてれっつらご
<黒瀬紬視点>
光輝くんは女の子とラブホテルに行った。
光輝くん、私のこと好きじゃないんだよね?
私は光輝くんをアイシテル。
「紬ちゃん♡」
私を呼ぶ声。
「....誰」
私をなんで知ってるの
「紬ちゃん、捨てられちゃったねぇ♡」
そう、捨てられちゃったの。
「光輝くんには性処理係兼財布にされて、しょせんお遊びだったわけだよねぇ」
そうか、私は光輝くんの性処理係で財布だったんだ。
「憎くない?光輝くんのこと?」
憎い?私が光輝くんを?私は光輝くんをアイシテル、
アイシテル、憎い?アイシテル、憎い、アイシテル
アイシテル?憎い。憎い?アイシテル。
憎い、アイシテル。憎い、憎い
憎い!!!
私は光輝くんを憎んでいる。アイシテルからにくいんだよね。
光輝くん、私はあなたが憎い!!!
私を捨てた!あなたが憎い!!!
「...そう、憎い....光輝くんのことが...憎い!!!」
「だよねだよねぇ♡」
女のヒトはとてもうれしそうだ。
「私も光輝くんが憎いんだよねぇ♡...仲間だねぇ♡」
この女のヒトも光輝くんが憎いんだ。
仲間、仲間...
「仲間...」
「そう♡仲間♡」
仲間!そう!仲間!
「ね♡一緒に復讐、しよ?」
その甘美な言葉、私は乗るしかない。
する!復讐!する!
私達は仲間!!
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<主人公視点>
俺はあいつらが喋っているうちに家に帰った。
そして翌朝、登校。
いつも向けられる視線が減っている気がする。
軽く耳を澄ます。
『あいつが柳くんの彼女寝取ったんだって』
『うわっ最低だな、親友ヅラしといて寝取るとか』
ふむ、光輝が寝取ったのがバレたっぽいな。
光輝にいくらかの視線が注がれているのか。
いい気味だ。
....いい気味?
今オレはそう思ったのか?
俺は光輝に興味がないはずだ。
なのになんで...
「おっはようございま〜す!!」
挨拶とともに誰かが背中をバンっと叩いてきた
思考の渦に飲まれていた状態から一気に引き戻される。
「ああ、加藤」
小説家ちゃんこと加藤栞。
「むぅ~、私がおはようと言ったんですからちゃんと「おはよう」といってくださいよ!」
「おっおう、おはよう...」
「はい!それでいいんです!」
「それにしてもあの寝取り男、いい気味ですね」
いい気味、そうだ、なんで俺はあいつのことをいい気味だと思ったんだろうか。
「なあ、加藤。」
「なんですか?」
「俺はなんであいつをいい気味だと思ったんだ?」
ああ、おれは一体何を言ってるのだろうか。
そして、何を思ってるのだろう。
読んでくれてありがとです。




