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第百六十話 マリー・エドワーズはナナにリボンを結んでもらい、ひとりで『疾風のブーツ』を履く

「マリーさんの髪はふわふわですごく手触りがよくて羨ましいです」


マリーの髪をブラシで梳かしながら、ナナが言う。


「ありがとうございますっ。でも、私はナナさんのまっすぐな黒髪も素敵だと思います」


「わんわんっ」


「ありがとうございます。私は特徴がない黒髪と黒い目はコンプレックスなんですけど、でも、褒めていただけると嬉しいものですね」


ナナはそう言いながら、ヘアバンドのようにマリーの髪をリボンで彩る。

もしかしたら、ナナはリボンの結び方を侍女長に教わったのかもしれないとマリーは思った。


「できました」


「ありがとうございます。真珠。私、可愛い?」


「わうー。わううわっ」


真珠はマリーを見つめて、尻尾を振りながら言う。


「マリーさん。とっても可愛いですよ」


真珠とナナに褒められたマリーは嬉しくて照れ笑いした。

可愛いと言ってもらえるのは嬉しい。

可愛いと言われるために、可愛いグラフィックの女子キャラを主人公に選んだのだ。


「私、ブーツに履き替えますね」


ナナにリボンを結んでもらったから、ひとりで『疾風のブーツ』を履けるはずだ。

マリーは真珠を床に下した後に椅子から下りて、ベッドサイドに置いてあるブーツを取りに向かう。

ナナは、前回マリーの世話係になった時に、マリーがなんでもひとりでやりたがることを知ったので手を出さずにマリーを見守った。

マリーはブーツを手に取り、ベッドに座って木靴を脱ぐ。

真珠はベッド脇でマリーを見上げている。


「まずは、ブーツの紐を緩めて……」


身に着けるとDEX値が上がるリボンのおかげで、なんとか紐を緩めてブーツを履くことができた。

マリーはブーツの紐をぎゅっと締めて立ち上がる。


「真珠っ。私、ひとりでブーツを履けたよ!!」


「わうーっ。わんわんっ」


真珠がマリーの周りをぐるぐるとはしゃいで走る。

マリーは自分の周りを走る真珠を見つめながらぐるぐると回って、目を回した。


「マリーさん……っ」


足元がふらつくマリーを、ナナが駆け寄って支える。


「大丈夫ですか? マリーさん」


「はい。大丈夫です。楽しくて調子に乗っちゃいました。ごめんなさい」


「わうー。くぅん……」


「真珠もごめんね。心配させて」


眩暈がおさまったマリーはナナと真珠に謝った。


若葉月19日 早朝(1時18分)=5月7日 22:18

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