プロローグ
三度目の引っ越し
私、柊 弥生/ごく普通の中学一年生/12歳
そんなある日、私が学校から帰ってくると、いきなり、母からこんな話があったの。
「母さん、ただいま。」
「お帰りなさい、弥生、ちょっと、話があるんだけど、リビングへ来てくれない?」
と、言われたとき、私達姉妹は、まだ知らなかったんだ。
「何?、話って、大事なことなの?」
「実はね、夏休みに入る前にね、引っ越ししないと、行けなくなったんだ。」
そう、突然の引っ越し、これで、三度目だ。
「何で?、何で、引っ越ししなくちゃならないの?、わたしは、嫌、此処に残るから・・・」
と、言うと、お父さんが・・・
「こら、弥生、わがままを言うな、これは、決定事項なんだ、突然、仕事が、東京に転勤になってしまってな、そこに住むことになってしまったんだ。」と、事情を、説明してくれた。
「事情は、分かったけど、急すぎるでしょ、だって、夏休みに入る前って、もう、一週間もないのに・・・」
すると、お姉ちゃんが・・
「弥生、お姉ちゃんの話を聞いて、確かに、急すぎる話かも知れない、でもさ、向こうの学校でも、友達が出来るかも知れないでしょ、そう考えたらさ、楽しみが増えると思わない。」と言ってくれた。